メニュートレンド:地元愛が極まった究極のアジフライ あなたはサクッ派?それともフワッ派?

2021.10.04 512号 02面
写真1 食べ比べアジフライ定食 1,800円(税込み)

写真1 食べ比べアジフライ定食 1,800円(税込み)

写真2

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練馬駅から徒歩1分。黄色い看板と白のれんが目印。看板に描かれたキャラクターは某著名イラストレーターによるものとか。

練馬駅から徒歩1分。黄色い看板と白のれんが目印。看板に描かれたキャラクターは某著名イラストレーターによるものとか。

店内は海の家を感じさせる内装だ

店内は海の家を感じさせる内装だ

 ●千葉・富津の黄金アジのみを使用

 近年の大衆酒場&大衆食堂のブームで、再評価の機運が高まっている「アジフライ」。この時流にピタリとはまりつつ、市場に出回らない最高品質のアジをフライにして話題を呼んでいるのが東京・練馬の「アジ好きですか?」だ。素材のよさだけに頼らず、調理の工夫でも高付加価値化を実現し、定食の最高値1800円という強気でも日販最高100食を売る支持を得ている。

 香ばしいキツネ色に揚げられた黄金アジフライと、羽毛のように白い衣をまとわせたプラチナアジフライ。2つの揚げ方でおいしさの違いを楽しめることで、アジフライの付加価値を格段にアップさせている。

 黄金アジフライでは、サクっとした歯応えのある衣から、まるで肉汁のように流れ出るアジの脂のうま味を堪能できる。対するプラチナアジフライは、箸で持ち上げることすら慎重になるほどの軟らかさ。口に入れた瞬間にほろほろと身がとろけていく大トロのような舌触りは驚きで目を丸くしてしまう。

 「黄金アジのおいしさを120%体験していただくため、食べ比べを考えつきました」と嶌野雄太オーナーはプラチナアジフライ誕生の経緯を語る。

 同店はかつて「ひびき」という世田谷の繁盛豚カツ店を間借りして試験営業していた。その店の豚カツは低温で揚げる調理法が特徴で、これを黄金アジのフライに適用したらさらにおいしくなるのではと試したところ、見事に当たったというわけだ。

 油の温度は120℃と通常よりも60℃も低く、調理には熟練が必要だ。「低温フライは油切れが悪くなるので、上げるタイミングを見極めなければいけません」と嶌野オーナー。調理をさらに難しくしているのが黄金アジそのもの。時には40cmを超える大型もあれば、20cm程度のものもあるなど、仕入れ状況によって型の差が激しい。必然的に揚げ時間を固定することができず、目で揚げ具合を確認しないとならないのだ。

 コロナ禍の最中の今年6月にオープンながら、その専門性の高さから早々にテレビ取材も入るなど注目度も高い。「生まれ育った富津のよさをより多くの人に知ってもらうことで、故郷に恩返しができたら」と嶌野オーナーは語り、黄金アジの他にも醤油や日本酒、コメ、野菜も富津産のものを積極的に多用していることも特筆したい。

 ●店舗情報

 「アジ好きですか?」 所在地=東京都練馬区練馬1-15-2 ミラエル練馬西口/開業=2021年6月/坪数・席数=8坪・12席/営業時間=11時30分~15時、17時30分~23時。不定休(営業時間は感染拡大の影響により変更の可能性があり)/平均客単価=1500円

 ●愛用食材・資材

 「山武の海の塩~えんむすび~」

 製造元=九十九里海の塩プロジェクト(千葉県山武郡)

 カルシウム10倍超 昔ながらの薪釜製法

 プラチナアジフライのつけ塩として提供。九十九里浜の海水を昔ながらの薪釜で炊いて作っている。カルシウム含有量が市販の10倍を超えるほど栄養価が高い。富津産塩がないことから千葉県中を探した嶌野オーナーがほれ込んで採用を決めた。

 規格=1kg

 【写真説明】

 写真1:キツネ色と白のコントラストが美しい。「まずは何も付けずに、次は塩を付けて食べてください」と嶌野オーナー。定番のタルタルやソースを用意するが、大半のお客が塩で食べる。味噌汁はアジのアラからとった濃厚なだしでうま味たっぷり

 写真2:脂身が透けて黄金色に見えることから「黄金アジ」と呼ばれるようになった。サイズは時期によって異なるが30~40cmと大型。一般のアジより身が厚く体高があるのも特徴だ。嶌野オーナーの友人である漁師・仲買から直接仕入れる

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