海外通信 外食ビジネスの新発想(45)富裕層ターゲットのラーメン・バー 月5000万の売上げ

2021.10.04 512号 07面
豚骨ブラックラーメン 14$80¢ (豚骨スープ:豚チャーシュー、キクラゲ、ネギ、海苔、卵、ニンニクチップ、ガーリックオイル、玉ネギのフライ、スパイシーソース、細麺)

豚骨ブラックラーメン 14$80¢ (豚骨スープ:豚チャーシュー、キクラゲ、ネギ、海苔、卵、ニンニクチップ、ガーリックオイル、玉ネギのフライ、スパイシーソース、細麺)

スパイシークリーミー・ヴィーガンラーメン 14$80¢ (野菜ベースのスープ:豆腐、玉ネギ、ネギ、キクラゲ、ニンニクチップ、チリオイル、ごま、太麺)

スパイシークリーミー・ヴィーガンラーメン 14$80¢ (野菜ベースのスープ:豆腐、玉ネギ、ネギ、キクラゲ、ニンニクチップ、チリオイル、ごま、太麺)

スパイシー・チキンラーメン 14$80¢ (鶏スープ:鶏チャーシュー、キクラゲ、スパイシーモヤシ、ネギ、細麺)辛さレベルは、マイルド、スパイシー、ホットの中から選ぶ

スパイシー・チキンラーメン 14$80¢ (鶏スープ:鶏チャーシュー、キクラゲ、スパイシーモヤシ、ネギ、細麺)辛さレベルは、マイルド、スパイシー、ホットの中から選ぶ

ヴィーガン混ぜ麺 14$ (ヴィーガン・ウマミソースで絡めた極太麺、カリフラワーのソテー、大豆ベースのそぼろ、タケノコ、コーン、ネギ、赤玉ネギ、ごまと海苔)

ヴィーガン混ぜ麺 14$ (ヴィーガン・ウマミソースで絡めた極太麺、カリフラワーのソテー、大豆ベースのそぼろ、タケノコ、コーン、ネギ、赤玉ネギ、ごまと海苔)

チャチャチャラーメン(陣屋のシークレットメニュー)14$80¢ (豚骨スープ:ニンニク、モヤシ、玉ネギ、豚チャーシュー、ネギ、チリシーズニング、卵、極太麺)

チャチャチャラーメン(陣屋のシークレットメニュー)14$80¢ (豚骨スープ:ニンニク、モヤシ、玉ネギ、豚チャーシュー、ネギ、チリシーズニング、卵、極太麺)

ヴィーガン・キッズメニュー 9$(ヴィーガン米飯、ラーメン、タコス、枝豆、グリーンサラダ、ゆで野菜、オレンジのスライス)

ヴィーガン・キッズメニュー 9$(ヴィーガン米飯、ラーメン、タコス、枝豆、グリーンサラダ、ゆで野菜、オレンジのスライス)

全米16州に展開。カナダには、カルガリーとバンクーバーに進出。フランチャイズも行っている

全米16州に展開。カナダには、カルガリーとバンクーバーに進出。フランチャイズも行っている

 ●キッズメニューにもヴィーガンの選択肢

 アメリカにラーメンの火が付き始めたのは、十数年前のことだったろうか。そのころは大多数のアメリカ人が、ラーメンといえばインスタントラーメンしか知らなかった。当初はかなり実験的なラーメンも登場したが、今ではラーメンの認知度が高まり根付いた感がある。

 さて、「陣屋ラーメンバー」は、2010年にカリフォルニアのスタジオ・シティに第1号店を開いた。ちょうどラーメンが全米に広がり始めたころだ。順調に成長を遂げ、今や、デンバー、ダラス、オーランドなどアメリカの主要都市、およびカナダのバンクーバー、カルガリーを含め、42店を展開している。

 陣屋の創業者、トモ・タカハシ(高橋知憲)氏は、20年にアメリカの外食有力紙から最も影響力のあるレストランCEOの一人に選ばれている。アメリカのラーメンの主流は、こってりと濃厚な豚骨だが、陣屋でもそうなのだろうか。

 アメリカ人と日本人のラーメン嗜好(しこう)の相違について尋ねてみると、「日本人はスープに関しては塩が強いものを好むが、一方、アメリカ人は塩が強いものが苦手。その代わり辛味を好む」と言う。同店のメニューには「スパイシー」と名付けられたものが多い。

 チキンのチャーシュー、キクラゲ、スパイシーモヤシをのせた「スパイシー・チキンラーメン」、豚のチャーシュー、スパイシーモヤシ、キクラゲなどをのせた「豚骨スパイシー」は、マイルド、スパイシー、ホットの中から辛さを選ぶ。一方、豚のチャーシュー、キクラゲ、ネギ、卵などをのせた「プレミアム豚骨レッド」は、1度から10度の辛さ度の中から選ぶ。6度以上は1$増。自分好みの辛さを調整できる仕組みになっている。

 また同店のメニューには、シェフ・スペシャルの「ヴィーガン混ぜ麺」や「ベジタブル・スープ・ラーメン」「スパイシー・クリーミー・ヴィーガンラーメン」など、ベジタリアンやヴィーガン向けのメニューアイテムが多いのも特徴だ。同店では、富裕層をターゲットにしており、そのために富裕層に多いヴィーガンを戦略的に多く取り入れているという。

 陣屋ラーメンバーは、数席しかない日本のラーメン店ではなく正真正銘のレストランだ。人々は時間をかけて食事を楽しむ。ラーメンのほか、カレーやポケなどのライスもの、サラダのほか、タコ焼きや唐揚げのような小皿、さらに家族連れも入りやすいようにキッズメニューも用意している。キッズメニューにもヴィーガンの選択肢がある。

 1号店はオープンから12年間、右肩上がりで月に4000万円の売上げがあるという。一番売上げの多い店舗は、月に5000万円に達するとのことだ。

 ●店舗情報

 「陣屋ラーメンバー(Jinya Ramen Bar)」

 所在地=11239 Ventura Blvd.Studio City,CA 91604

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