メニュートレンド:選べる具材で自分だけの春雨 具材50種で組み合わせ3000超!

2023.07.03 533号 02面
麻辣湯(具材5品+春雨) 990円(税込み) 取材時は、人気が高いというラム肉、燻製ミミガー、春菊、キクラゲ、海鮮豆腐をチョイス。麺は平打ちの寛粉(ウァンフェン)、辛さのグレードは注文率の高い1番(ピリ辛)。トッピングのパクチーと刻みニンニクは無料で増量できる

麻辣湯(具材5品+春雨) 990円(税込み) 取材時は、人気が高いというラム肉、燻製ミミガー、春菊、キクラゲ、海鮮豆腐をチョイス。麺は平打ちの寛粉(ウァンフェン)、辛さのグレードは注文率の高い1番(ピリ辛)。トッピングのパクチーと刻みニンニクは無料で増量できる

セルフで具材を選ぶ。麻辣湯単品は5品、ランチセットは3品。具材は約50種。1食分ずつ袋詰めされて取りやすい

セルフで具材を選ぶ。麻辣湯単品は5品、ランチセットは3品。具材は約50種。1食分ずつ袋詰めされて取りやすい

具材をスタッフに渡して、麺の種類と辛さのグレードを注文

具材をスタッフに渡して、麺の種類と辛さのグレードを注文

麻辣スープに具材と春雨を投入して4分間煮付ける

麻辣スープに具材と春雨を投入して4分間煮付ける

丼にごまペースト、ごま油、鶏白湯、ラー油をスタンバイ

丼にごまペースト、ごま油、鶏白湯、ラー油をスタンバイ

煮付けた具材・麺を入れ、丼に白湯スープを注ぐ

煮付けた具材・麺を入れ、丼に白湯スープを注ぐ

清潔感あふれるカフェ風の内装で女性客比率は9割を占める

清潔感あふれるカフェ風の内装で女性客比率は9割を占める

 汁なし担々麺専門店、火鍋専門店など“辛いもん”専門店が増殖中。新たに加わった新顔が、麻辣湯(マーラータン)という春雨を核にした四川料理を提供する東京・水道橋の「秘伝のスープ春雨 はる」だ。同店でとりわけユニークなのが、具材をセルフで選び、それが一杯の丼に調理、提供されるというスタイルで、これまでなかった楽しさを発信してファンを獲得している点だ。

 ●シビ辛+うま味のスープがクセになる

 入店してすぐ左にはトレイとトング。そして袋詰めされた具材がズラリと並べられたリーチイン・クーラー。そこから好みの具材5つを選んでスタッフに渡しつつ、麺の種類と辛さのグレードを伝える。5分ほど待つと、選んだ材料で作られたスープ春雨が盛り付けられて提供される。この選んだ具材で調理してもらえるという「自分専用感」にテンションが上がる。

 「麻辣湯の本場、中国・四川省や東アジアの各国ではなじみのある営業スタイルです。ところが日本では、この業態は珍しいことから商機があると考えました」とオーナーの蘇〓(ソ・キ、キは王へんに奇)さんは語る。

 驚くべきは具材のバリエーションだ。肉は豚肉やラム肉など精肉のほか、ウインナーやスパムといった加工肉を含めると10種前後、その他、野菜やキノコ、練り物類などを揃えてトータル50種前後にも及ぶ。かにかまなどのチープなものから海鮮豆腐や鴨の血といった中華食材まで幅広く、5種類を選ぶ定番商品で3000通り以上もの組み合わせが可能だ。

 一方で調理は、秘伝の麻辣スープに全種の具材と春雨をまとめて投入して4分間煮込むだけと極めてシンプル。ちなみに辛さは具材を煮込んだ後の湯切り具合で調節する。

 一口すすり入れると、花椒などのシビ辛い香りが一気に鼻を抜けて汗腺が広がる。春雨のツルツルっと滑らかな舌触りとのど越しが新鮮だ。5品チョイスの具材の合計は組み合わせによって異なるが、おおよそ150g超となり食べ応えも満点。

 メイン客層は、近隣企業に勤める女性会社員や中国人旅行客だが、その日の気分で具材を選べることがリピート来店につながっているという。

 ランチでは具材3品の麻辣湯に、台湾郷土料理のルーロー飯やパイコー飯、韓国系唐揚げのクリスピーチキンと組み合わせたセットを提供するなど、地域にこだわりすぎない組み合わせも興味深い。これも東アジアのソウルフードがまとめて食べられると好評を博している。

 ●店舗情報「秘伝のスープ春雨 はる」

 所在地/東京都千代田区神田三崎町2-19-7 第110東京ビル1階/開業=2021年12月1日/坪数・席数=12坪・20席/営業時間=11時~20時。無休/平均客単価=1000円

 ●愛用食材・資材

 「東北干豆腐」 輸入元=東永商事(横浜市中区)

 スープの味を吸い込む

 50品ある具材には中国食材を多数揃えるが、どれも本場中国産をチョイスしている。同品はスープのうま味をたっぷり吸い込むためにおいしさが倍増。低カロリーな上に腹持ちがよいため、女性客を中心に支持を集めているという。

 規格=400g

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