焼肉特集:「冷麺」目当てが6割超! 韓国の文化伝える空間 ぴょんぴょん舎都南店
◇話題の焼肉業態
1988年創業の「ぴょんぴょん舎」は岩手県4店舗、仙台1店舗、関東4店舗を展開し、盛岡冷麺の名店としても名高い焼肉店だ。都南店はぴょんぴょん舎がテーマとしている「遊び」の要素を取り入れ、2023年4月にリニューアルした。遊び心を感じさせる店内空間、強いサイドメニューが集客の主力など、従来の焼肉店のイメージを一新する店舗だ。
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ぴょんぴょん舎は創業以来「“韓国の食・生活文化”と“日本の焼肉”の融合」を提案し、店内に施された数々の意匠も韓国に由来するストーリー性を持っている。また、都南店は地域の「出会い」「集い」の場を目指して大人数までフレキシブルに対応できるよう2人卓はなくし、4人卓、6人卓のソファ席、8人が利用できるバリアフリーの丸テーブルを中心に配置。「お客さまの使いやすさが最優先」と、卓に合わせてロースターも四角型と丸型の異なる2タイプを導入している。
モダンな店内空間と合わせて何人グループでもくつろげる卓を用意したことで、「リニューアル後は、家族連れや地域の集まりだけでなく『接待にも利用できる店』という評判が定着した」と邉公哲常務は言う。
同店が特徴的なのは居心地のよい店内空間だけではない。盛岡冷麺が浸透している岩手県では元来、冷麺を食べに焼肉店を訪れる外食スタイルが一般的で、同店でも来店客の半数以上は冷麺目当て。冷麺に加えてチヂミ、キンパを筆頭にサイドメニューの人気が突出しており、焼肉店でありながらもロースターを使わない来店客がランチ帯には6割以上、ディナー帯でも3割を占める。
しかし、肉を焼かないお客が多いものの、「ロースターを設置する意味合いは思いのほか大きい」と邉常務。「ロースターを囲んで食事をするというのは温かい集いの象徴で、他には代えられない楽しさがある。冷麺だけでなく、チヂミ、キンパ、そして焼肉があり個々に好きなものが食べられるからこそ、ここまで多くのお客さまが支持してくださっている」と語る。
●店舗情報
「ぴょんぴょん舎 都南店」 経営=中原商店/店舗所在地=岩手県盛岡市津志田南1-1-17/リニューアル=2023年4月/席数=24卓117席/営業時間=11時~22時。無休/平均客単価=昼1,800円、夜3,000円/1日平均集客数=昼200~250人、夜400~500人
●愛用食材・資材
「九鬼太白純正胡麻油」 九鬼産業(三重県四日市市)
ナチュラルな風味でのりがよい
低温圧搾法で搾ったごま油。「風味がナチュラルで滑らか。食材へののりも申し分ない。油のイヤなまとわりつきがなく、塩味との相性も抜群。色がつかず料理の色を濁らせないのもいい」と、邉常務。
規格=1,650g(常温)
「スリットロストル」 シンポ(愛知県名東区)
熱伝導よく焼きやすい
蓄熱性、耐久性に優れ、ふっくらと焼き上がるロストル。「熱伝導がよく使いやすい。スリットが細すぎないため、肉の脂が落ちすぎずに適度に残り、香ばしく焼き上がる。焼肉本来のおいしさが味わえるロストル」(邉常務)と見込んで導入したという。
規格=重さ1.8kg、サイズ280φ×H15
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