数字で読み解くフードサービストレンド:ホットコーヒーは低調もアイスコーヒーは好調
コロナ禍で外食が減少したことにより、外食でのニーズが高かったコーヒーの飲食店における利用は減少しました。サカーナ・ジャパン(エヌピーディー・ジャパンから社名変更)が提供する、外食・中食市場情報サービス「CRESTR」で、飲食店(イートイン、テイクアウト、デリバリー含む)のコーヒー食機会数を2019年からの増減で見てみると、ホットコーヒー(ブラック)の23年の食機会数は19年比で2割以上減少したままです。ただ、ホットでも、カフェラテ・カプチーノ等は少し回復が早く同13%減となっています。アイスコーヒーも比較的回復が早く、アイスコーヒー(ブラック)は同12%減です。そんな中、成長をしているのがアイスのカフェラテ・カプチーノ等で、同4%増と、コロナ前の水準より高くなっています。アイスコーヒーの需要が増加しているのは、世界的な傾向(CRESTは世界12ヵ国で実施)です。日本の飲食店でのコーヒーのホットとアイスの食機会数の比率は、ホット7割、アイス3割で、アイスの比率はコロナ前より3ポイント以上上昇しています。
これから、アイスコーヒーが本番の季節になりますが、一年を通じて、イートインでもテイクアウトでも、アイスコーヒーの提供とプロモーションをすることが吉となりそうです。特に伸びているカフェラテ等は、女性客の需要が高いので、提供できる環境を整え、女性客にアプローチするのがよいでしょう。
(サカーナ・ジャパン 東さやか)