メニュートレンド:網棚が大バズり 真上からのショットが新鮮!

2024.06.03 544号 02面

網棚にスマホを載せると、テーブル上に並ぶ料理がちょうどよい距離で撮影できる

網棚にスマホを載せると、テーブル上に並ぶ料理がちょうどよい距離で撮影できる

実際にスマホで撮影した様子

実際にスマホで撮影した様子

“アジアの怪しい屋台”をイメージした店内。気軽に入りやすい雰囲気で、女性客は現在9割という

“アジアの怪しい屋台”をイメージした店内。気軽に入りやすい雰囲気で、女性客は現在9割という

【愛用食材・資材】「老抽王醤油」原産国=中国 輸入者=嘉恒貿易(東京都江戸川区)

【愛用食材・資材】「老抽王醤油」原産国=中国 輸入者=嘉恒貿易(東京都江戸川区)

 店内に設置した荷物ラックが思わぬ使い方をされたことからSNSで大バズりし、行列店となったのが、東京・錦糸町の「フーフー飯店」だ。独創的な中華料理でも評判が高かった同店だが、今年1月、来店客が頭上の網棚にスマホを載せて料理が並ぶ様子を撮影し、SNSで発信したところ爆発的に拡散。「面白いアングルの飲食動画が撮影できる」と若い女性を中心に行列をつくっている。

 同店の店内にはテーブルの真上に網棚が設置されている。同店を運営するDOT EIGHT COMPANYの橋本淳平代表取締役によると、「足下に荷物を置くとくつろげない。限られた店内の空間で快適に食事を楽しんでいただきたい」と考え、荷物置きとして網棚を思いついた。2021年6月のオープンから約7ヵ月後の今年1月、ある男性客が網棚にスマホを置き、飲食風景を撮影したのが発端。「真上アングルの飲食動画がかわいい」と女子高生たちがSNSに動画をアップし、瞬く間に拡散した。

 網棚が意図せず店の名物となった格好だが、実は同店が提供するメニューもなかなかユニークだ。「メンマ、ギョウザで瓶ビールを飲み、ラーメンで締める昔ながらの町中華店をベースに、従来の町中華にひと工夫を加えた特別感のある料理を目指している」と、橋本代表。ニュースタイルの町中華はグルメ感度の高い若い女性に人気を呼んでおり、網棚がバズる以前から女性客が8割を占めていたという。

 “網棚効果”で行列を成す同店だが、ブーム真っただ中の今春にグランドメニューを一新。「バズッている現段階で料理をブラッシュアップする必要を感じた。お客さまの裾野が広がるのはありがたいが、ブームは一過性のもの。その先を考えたときにやはり常連のお客さまを飽きさせることなく常に新しい提案をしていくことが大事」と、橋本代表は語る。

 ●店舗情報

 「フーフー飯店錦糸町本店」

 経営=DOT EIGHT COMPANY/店舗所在地=東京都墨田区錦糸4-1-7/開業=2021年6月/坪数・席数=20坪・40席/営業時間=11時~23時30分。不定休/平均客単価=2000~3000円/1日平均集客数=250人

 ●愛用食材・資材

 「老抽王醤油」 原産国=中国 輸入者=嘉恒貿易(東京都江戸川区)

 強いコクと色みが魅力

 中国・広東のたまり醤油。同店名物「骨なしスペアリブの黒酢豚」の味と色を決めている。「日本の醤油とはまるで違い、コクが強く味わいが濃厚で深い。印象的な黒い色みもしっかりと付いて、うちの酢豚はこれじゃないと成り立たない」と、西塚隼之介料理長は言う。

 規格=1.8L(常温)

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