ファンくる・モモちゃんのなるほど外食データ:値上げで消費者の外食にも変化?

2025.02.03 552号 07面

 ●「67%」が外食頻度変わらず

 昨年は記録的な食品の値上げラッシュが続きました。飲食店にとっても原材料の値上げなどは店舗経営において非常に悩ましい課題の一つです。メニューや価格の改定を余儀なくされた店舗も多かったのではないでしょうか。私も先日、いつも利用している定食屋さんで価格が数百円上がっていたことに気が付きました。

 今号は消費者が値上げをどの程度実感しているのか、外食の頻度やメニューの選び方に変化はあったのかについて、「ファンくる」会員996人(男性242人、女性754人)に実施した調査をご紹介します。

 調査の結果、外食の際に値上げを感じていると答えた人は83%、実際に1回当たりの利用金額が高くなった人は59%でした。値上げによって63%がメニュー選びに「変化があった」と回答しています。一方、外食の頻度については「変化はなかった」と回答した人が67%と、半数以上は外食の機会自体は減らしていないようです。値上げによって入店をあきらめた経験がある人は31%でした。また原価高騰に対する飲食店の対応策として「価格を上げる」対応に納得している人は57%と半数以上が値上げへの理解を示しています。

 今回の結果から、消費者は実際に値上げを肌で感じており、メニュー選びにも影響があったことがわかります。しかし、外食の頻度や入店の機会には大きな変化はなく、値上げがさほど影響していないことも確認できました。

 また、原価高騰に対する飲食店の対応策として、質や量を落とされるよりは「価格を上げる」という選択肢が支持されている傾向があり、外食においては味や満足感における期待が高いことがうかがえます。

 やむを得ない値上げではありますが、消費者に対してはその分を補えるような料理のクオリティーやサービスの担保といったものが求められるのではないでしょうか。

 ●ファンくる

 国内最大級の顧客満足度向上プラットフォーム。お客さまのホンネを基に、効率的に顧客満足度を高めることが可能。定期的に意識調査も行っている。/運営=(株)ファンくる

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