メニュートレンド:全メニューで海藻が主役 奥深い魅力を実感
ミネラルを豊富に含み、ヘルシーで低カロリー食材のイメージが強い海藻。現代の健康志向にもマッチした食材だが、海藻をメインにした料理というのはさほど多くない。思い浮かぶのはサラダ、酢の物といった辺りで、どちらかというと脇役食材のイメージだろう。この海藻を主役に据えているのが東京・八重洲の「シーベジスタンド」だ。
●「香り」と「食感」を楽しむ
海藻の生産・加工・販売を手掛ける合同会社シーベジタブルが、海藻を主役としたメニューを展開する店舗として立ち上げたのが同店だ。昼は海藻ラーメン、夜は海藻料理とお酒を楽しむ“海藻酒場”として営業。自社で栽培している希少なとさかのりや時期によって異なる天然ものなど8種類ほどの海藻を使い、約20品のメニューすべてに海藻を使った料理を揃えている。
昼のメインメニューで提供している海藻ラーメンは、焼いた真鯛の骨でだしを取り、青のりと米麹を発酵させた「青のりしょうゆ」とみりんを合わせたかえしを使ったスープに、具材は5種類の海藻を合わせている。海藻の風味が溶け込んだスープは、奥行きのある複雑なうまみが特徴。海藻ならではの独特の食感も加わり、ほかのラーメンにはない味わいを生み出している。人気メニューの「すじ青のりポテト」は、揚げたてのポテトを軽く潰してすじ青のりの粉末を絡め、さらに乾燥すじ青のりを合わせた磯の風味が力強いヤミツキ系の一品。「みりんと本まぐろのなめろう」もユニークだ。希少な海藻のみりんととマグロと合わせてなめろうに仕立てている。みりんの粘りと食感が絶妙なアクセントになっていて、海藻という食材の味わい深さが実感できる。
シーベジタブルの岩腰亜美氏は海藻の魅力について「海藻は海水と太陽の光があれば育ち、環境負荷が少ない。特有の食感と香りも大きな魅力で、どんな料理にも合わせやすく味わいをアップさせてくれます。日本は世界でも海藻をよく食べる国ですが、いまだに産地周辺でしか食べられていない海藻もあり、その価値や魅力が十分に知られていません。当店で海藻を主役にしたメニューを提供することで、より多くの人に海藻の魅力を知ってもらいたいですね」と、語っている。
●店舗情報
「シーベジスタンド」
経営=シーベジタブル/店舗所在地=東京都中央区八重洲1-5-11/開業=2026年3月/席数=約30人(立ち飲み)/営業時間=18時~22時30分(ランチは不定期営業)。月・土・日曜、祝休/平均客単価=夜4000~5000円/一日平均集客数=30人
●愛用食材・機器
「〓助(きすけ)みそ甘口(つぶ)」 羽場こうじ店(秋田県横手市)
そのまま食べても美味
大豆の3倍量の米麹を用いて仕込んだ「三重こうじ味噌」と呼ばれる甘口味噌。同店では「みりんと本まぐろのなめろう」に使用している。「風味がよくて甘さもほどよく、そのまま食べてもおいしい。つぶタイプで味のからみがよく、甘辛い味わいが海藻の香りとマグロによく合う」と、店舗のスタッフにも好評。
規格=500g(冷蔵)















