中食調査 SM・デパ地下 東京カレーstyle
食品スーパーやデパ地下などのカレー商品は近年、ますますレベルアップしている。「持ち運びやすさ」「安定した味を大量製造」「経時変化が少なく幅広い層に受け入れられる味設計」など外食店とは異なる条件が課せられる中食カレーは、独自の進化を遂げているようだ。今号では東京の中食カレーに現在多く見られる4つの潮流に着目した。
※重量は購入商品を編集部で実測した数字(容器込み)です。
※本記事に掲載されている商品は取材購入時の情報です。現在の販売状況は定かではありません。
○存在感際立つ健康野菜
◆ヴィル マルシェ青山店 「野菜と肉の旨みの彩り野菜カレー(パプリカ)」 645円(税込み)
552g/846kcal
彩り野菜が映えるビジュアル
ルウに具材の野菜を煮込むタイプがかつては主流だったが、最近はグリル野菜をライスに盛り、ビジュアルで主張する手法がトレンド。たっぷりのゴロゴロ野菜がもはやカレーフォンデュのようで、“野菜を食べた感”が申し分ない。
【編集部独自評価】
万人好み ☆★☆☆☆ ツウ好み
日常感 ☆★☆☆☆ 贅沢感
がっつり ☆☆☆★☆ ヘルシー
◆成城石井 ルミネ新宿店「1/3日分緑黄色野菜雑穀米のスープカレー」 539円(税込み)
399g/385kcal
ジュレ状のしゃれたスープカレー
彩りよい野菜を前面に出してしっかり魅せ、下にはレンチンするとスープカレーになるジュレ状カレーを敷いた、成城石井らしいしゃれた一品。健康感が魅力ながらも、鶏唐揚げ、フライドオニオンの油モノ具材の役割は意外と大きい。
【編集部独自評価】
万人好み ☆☆☆★☆ ツウ好み
日常感 ☆☆★☆☆ 贅沢感
がっつり ☆☆☆☆★ ヘルシー
○高級和牛が主役
◆Sagaya銀座 伊勢丹新宿本店「佐賀牛ビーフカレー弁当」 1,383円(税込み)
447g/-
牛肉の塊がドカンと60g超え
佐賀牛専門店が作った、牛肉のうま味が溶け込んだカレー。「和牛×カレー」は、中食に「家庭では出せない味」を求める消費者に響く。カレーのおいしさもさることながら牛肉の塊がドカンと66gも入った贅沢感がたまらない。
【編集部独自評価】
万人好み ☆☆☆★☆ ツウ好み
日常感 ☆☆☆☆★ 贅沢感
がっつり ☆★☆☆☆ ヘルシー
◆ミート矢澤 大丸東京店「黒毛和牛ハンバーグカレー弁当(目玉焼き)」 1,700円(税込み)
566g/-
「ハンバーグ+目玉焼き」は間違いなし!
1万円の和牛弁当でも知られ、高級和牛料理に定評のある同店のハンバーグ約100gがカレーの中に仕込まれていて、満足度はすこぶる高い。「ハンバーグ+目玉焼き」の黄金コンビはカレーのトッピングとしても秀逸。どんなカレーでも間違いなく魅力を爆上げしてくれる。
【編集部独自評価】
万人好み ☆★☆☆☆ ツウ好み
日常感 ☆☆☆☆★ 贅沢感
がっつり ★☆☆☆☆ ヘルシー
○キーマカレー拡大中
◆イトーヨーカドー 木場店 「雑穀ご飯のキーマカレー丼」 594円(税込み)
332g/429kcal
粋なカフェ飯でテンションUP
持ち帰る際に汁が漏れる心配が少なくワンハンドで食べやすいキーマカレーは、中食市場で拡大傾向。トマトを利かせたキーマにキャロットラペ、紫キャベツなどを添え、雑穀ご飯と合わせたカフェランチのような雰囲気が魅力だ。
【編集部独自評価】
万人好み ☆★☆☆☆ ツウ好み
日常感 ☆☆★☆☆ 贅沢感
がっつり ☆☆☆☆★ ヘルシー
◆紀ノ國屋 ルミネ新宿店 「じっくり炒めた野菜と国産豚のコク旨キーマカレー」 777円(税込み)
308g/526kcal
光るセンスでワインにも合う
フライパンを模したこの容器に盛られているだけで、よりおいしそうに見える。キーマカレーの上に並べたドライトマト、カボチャ、ヤングコーン、ズッキーニの配置バランスにもセンスが感じられ、ワインとも合いそうな一品。
【編集部独自評価】
万人好み ★☆☆☆☆ ツウ好み
日常感 ☆☆★☆☆ 贅沢感
がっつり ☆☆☆★☆ ヘルシー
○とろ~りチーズで魅力倍増
◆成城石井 ルミネ新宿店 「ミモレットとエメンタールのドライカレー」 646円(税込み)
393g/669kcal
オリエンタル感あふれる逸品
ターメリックライスの上にドライカレーソースをかけ、ミモレットとエメンタールチーズを散らして半熟卵を落とした専門店さながらの完成度。家庭では作りづらいオリエンタル感あふれる味は中食グルメの真骨頂といえる。
【編集部独自評価】
万人好み ☆☆☆☆★ ツウ好み
日常感 ☆☆☆★☆ 贅沢感
がっつり ☆★☆☆☆ ヘルシー
◆イトーヨーカドー 木場店 「コクと旨味が詰まったチーズカレー」 786円(税込み)
374g/672kcal
ジャガイモ&チーズの有能トッピング
神保町のカレーの名店、ボンディ監修。同店のスタイルをイメージし、付け合わせにゆでジャガイモを添えた。レンチンするとチーズが絶妙にとろけ、食べる楽しみ倍増。「ジャガイモ&チーズ」トッピングのポテンシャルは高い。
【編集部独自評価】
万人好み ★☆☆☆☆ ツウ好み
日常感 ★☆☆☆☆ 贅沢感
がっつり ☆★☆☆☆ ヘルシー
○「惣菜・べんとうグランプリ2023」選出 地方発・個性派カレー
◆たまご家(愛知県) 「江南和風野菜カレーカツたまごとじ丼」
769円(税抜き)/730g
同グランプリで「優秀賞」「たべぷろ賞」受賞。カツ丼(カツ+卵とじ)とカレーを組み合わせる発想は、カレーグルメ拡大の可能性を感じさせる。大根、ニンジンが入った和風カレーと卵とじのコラボは、ホッとするような親しみやすい味わいだ。
◆マルト(福島県) 「タマネギ愛好カレー」
450円(税抜き)/562g
同グランプリで惣菜売場の実力が評価された企業に贈られる「デリカ総合金賞」を受賞したマルトの商品。健康シリーズの一品だが、何といっても目を引くのがこの見た目! 丸ごと野菜トッピングのアイデアは、他にもアレンジ活用できそうだ。
※同グランプリ審査、取材時の情報です。現在の販売状況は定かではありません。