新時代グルメ観測:ぜいたくポテサラの人気上昇! 平均価格は「727円」に
●付加価値のあるポテサラが拡大中
ポテトサラダはアルコールを提供する居酒屋、バルなどでは、必ず用意しておくべきメニューだろう。また、ポテサラというと価格帯も手頃で注文しやすい定番メニューといったイメージが強かったが、最近ではその印象が変わり始めている。外食ビッグデータ分析サービス「FoodDataBank」の調査結果によると、外食店におけるポテサラの平均価格は年々高額になっており、2018年では「570円」だったのが、22年には直近5年間で最高額の「727円」となっているのだ。
グルメコミュニティーアプリ「SARAH」における投稿を見ると、平均価格727円以上のポテサラは「牛ほほ肉」「ローストビーフ」「エビ」「イクラ」などのぜいたく食材を使ったタイプが主流。表面を肉で覆ったりエビをたっぷりと盛るなど、ぜいたく食材がいっそう際立つような大胆なビジュアルのポテサラに高評価が集まる傾向がある。
調味に関しては、平均価格727円以下のポテサラはコショウ、マヨネーズなどの定番タイプが多く、こうしたおなじみの味も消費者から安定して人気が高い。その一方で、高価格帯のポテサラになると、スパイス、タルタルソース、マスタードといった、従来のポテサラを調味料でアレンジしたプラスアルファの特別感があるタイプが好まれ、消費者から高く評価される傾向がうかがえた。
もともとポテサラは人気が高く、多くの店では日販も安定しているはずだ。そこで、玉ネギ、ベーコン、レタス、卵などを具材にマヨネーズであえた、低価格帯の定番ポテサラと共に、ぜいたく食材をたっぷりトッピングし、個性的なひと味を添えた付加価値の感じられる高価格帯のアレンジタイプの2種類を揃えておくことができれば、両極のニーズをすくい取ることができ、「1グループに必ず1品」の注文が見込めるかもしれない。
【写真説明】
写真3:「FoodDataBank」の調査によると、カレーのトッピングとしてのポテサラ投稿も増えているという。写真は、東京・高円寺の「スパイスカレー青藍」で、トッピングに用意している、春菊を混ぜ込んだポテサラ(季節メニュー)/外食レストラン新聞19年12月号から