多忙でも読める外食ニュース
●コメダ 「おかげ庵」におむすび店併設
「コメダ珈琲店」などを展開するコメダが、東京・新宿に新業態「おむすび 米屋の太郎」をオープン。同店は、同社の和喫茶ブランド「おかげ庵」に併設された店舗で、テイクアウト以外に、一部の商品を「おかげ庵」の店内で食べることもできる。「天むす」など、名古屋名物の食材を具材にした「名古屋おむすび」を24品揃えるほか、弁当や赤だし、豚汁なども提供する。また、続いて埼玉・大宮に出店する「おかげ庵」にも同ブランドの2号店が併設される。
解説=同社グループの総店舗数は1月末で1071店舗だが、「おかげ庵」の店舗数はまだ少ない。「天むす」のほか、「うなぎ」「海老フライ」「味噌ヒレカツ」など、独自の具材を売り物にした併設店で出店を加速する狙いか。
●食物販FLOの新業態 商業施設にカフェ出店
すかいらーくグループのフロジャポンは、新業態の「カフェFLO」を東京・豊洲の商業施設に出店した。同社は、洋菓子や洋惣菜の食物販ブランド「FLOプレステージュ」を関東中心に120店舗以上展開しているが、同店はテイクアウトだけではなく、イートインが可能なフードメニューやドリンク類なども取り揃えたカフェスタイルの新業態。イートインでは、パスタやそば粉のガレット、フレンチトーストなどの料理が、ソフトドリンクやビール、ワインなどとともに楽しめる。
解説=「FLO」はフランスの発祥。日本に上陸した1987年には高級なフレンチレストランとして原宿に出店。青山や横浜などにもレストランをオープンした後、「プレステージュ」ブランドで食物販の展開をスタートしている。
●ロイヤルホストとてんや、相次ぎ値上げ
ロイヤルホールディングスが、主力ブランドである「ロイヤルホスト」と「天丼てんや」のメニューを相次いで値上げした。「ロイヤルホスト」では、グランドメニュー、ランチ、朝食、テイクアウト全メニュー102品のうち83品、「天丼てんや」では、全64品のうち60品が、一部の店舗を除き2月半ばから値上げとなった。原材料や物流コストなどの上昇と不安定化が理由。また同時に、両ブランドとも、新メニューの導入などを含む一部メニューのリニューアルを実施している。
解説=ダスキンが運営する「ミスタードーナツ」では、ドーナツなど42品を3月後半からほぼ全店で値上げ。他の外食チェーンでも、こうした全面的な値上げが実施される可能性はあり、業界全体の動向にどう影響するか注目される。
●大手FF、カフェの3社 共同でリサイクル推進
日本マクドナルドと日本ケンタッキー・フライド・チキン、タリーズコーヒージャパンの外食3社は、製紙事業の王子ホールディングスと共同で紙カップのリサイクル事業を開始した。東京都内で近接した3社の店舗から使用後の紙カップを共同で回収し、紙製のハンドタオル(ペーパータオル)としてリサイクルする取り組み。まず、年間約12tからスタートし、年末までに店舗数を増やして約60t規模まで拡大する計画。リサイクルした製品は再び3社の店舗で使用する予定だ。
解説=外食で使用する紙カップには耐水性を高めるためプラスチック加工が施されており、リサイクルには不向きだった。王子HDが独自に大量の紙カップを効率的にリサイクルする技術を開発し、今回の取り組みに至ったという。
●スタバの一部店舗で立地別価格を導入
スターバックス コーヒー ジャパンが、全国の約3割の店で立地や商圏に応じた立地別価格を導入した。具体的には、全体の約4%の割合を占めるサービスエリアや空港などの店舗を「特定立地価格A」、同約27%を占める東京23区や大阪市内などの一部の店舗を「特定立地価格B」と設定。定番ドリンクの価格を、それぞれ平均6%と4%値上げした。それ以外の店舗では価格は据え置かれる。これにともなって、有料だったソイミルクへの変更を無料にするなどの措置も実施された。
解説=同社は、日本1号店が上陸した東京・銀座に、日本2000号店となる「スターバックス ティバーナ ストア 銀座マロニエ通り」をオープンした。北米などでは業績の不振も伝えられるが、日本国内では堅調といえるだろう。
●グルメ杵屋の新業態 天ぷら専門居酒屋
グルメ杵屋グループのグルメ杵屋レストランが、新業態の天ぷら専門居酒屋「大阪木津市場 天はな」を大阪・梅田に出店。グルメ杵屋が開設者でもある大阪木津市場から仕入れる海鮮食材などを、天ぷらとして調理し提供する。
●一風堂が同社初の試み 完全キャッシュレス店
ラーメンチェーン大手の力の源ホールディングスが、同社としては国内で初となる完全キャッシュレス型の「一風堂」を東京・浅草に出店した。国内では6店舗のみで販売される植物由来のラーメン「プラント赤丸」も提供する。
●「ねんりん家」新業態 カフェ&ダイナー出店
グレープストーンのバームクーヘン専門店「ねんりん家」が、成田空港にカフェ&ダイナーの新業態を出店した。カフェメニューのほか、アルコール類やバームクーヘンのサンドイッチなども提供。同社は羽田空港内にもカフェ業態を出店している。
●カフェ・ベローチェ FC募集を開始
C-Unitedは、「カフェ・ベローチェ」ブランドのフランチャイズ事業を開始し、加盟店の募集をスタートした。同ブランドは現在、国内に約160店舗。また同時に、「カフェ・ド・クリエ」ブランドを次世代型に転換する取り組みも開始。
●スガキヤの新業態 独立店舗のラーメン店
スガキコシステムズが、新業態のラーメン店「金ことぶき。」を愛知・名古屋市に出店。商業施設を中心とする「スガキヤ」とは異なる男性客をターゲットに、ロードサイドの独立店舗で豚とスープにこだわった「とろ豚醤油ラーメン」を提供する。
●サラダボウル専門店 東京駅に旗艦店出店
主食となるサラダを提供するサラダボウル専門店「WithGreen」を展開するWithGreenが、JR東京駅に直結する商業施設「東京ミッドタウン八重洲」に旗艦店舗を出店。同ブランドは、商業施設や駅構内などに34店舗を展開する。
●「ドムドム」の新業態 新球場に出店
ドムドムフードサービスは、東京・稲城市の新球場「ジャイアンツタウンスタジアム」内に「ドムドムハンバーガー」の新業態店舗「G×DOMDOM(ジー・ドムドム)」を出店。店舗限定メニューや焼そば・カレーなどの球場フードを販売する。
●カフェ「パンエス」 米国に初海外店舗
「日と々と」が展開するベーカリーカフェ「パンとエスプレッソと」ブランドの店舗を、2022年から業務提携する旅行業大手のエイチ・アイ・エスがライセンス契約により米国・カリフォルニアに出店。店名は「BREAD, ESPRESSO &」。
●大阪発外食3社 新卒合同説明会
「スシロー」のFOOD&LIFE COMPANIES、「丸亀製麺」のトリドールホールディングス、「鳥貴族」のエターナルホスピタリティグループ(順不同)という外食企業が、大阪で新卒の合同説明会を開催。3社はいずれも関西発祥のグローバル外食企業。
●「ドン・キホーテ」米国で寿司店買収
「ドン・キホーテ」などを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは、米国の子会社を通じてカリフォルニア州で寿司レストランを運営するミクニ・レストラン・グループの全株式を取得すると発表。同社は、日本食の海外展開を強化している。
編集協力:株式会社EATWORKS(入江直之、岡野恵子)