近代メニュー革新!繁盛レシピ研究所:中国料理 昌龍飯店「冷しタンメン」
中華料理といえば、油を多く使用した料理や熱々の麺類が連想される。よって、誰もがさっぱりしたものが食べたくなる夏場は、売上げを維持するのが厳しい時期だ。「昌龍飯店」の「冷しタンメン」はそんな苦境を脱出すべく、河内文雄店長(42歳)が開発した“ありそうでなかった”画期的なメニューである。ポスト冷し中華として必見だ。
●営業の概況:来店者の4割が注文するヒット
店舗立地は、小田急線・相模大野駅から徒歩約10分。相模大野駅前地区は再開発事業が進展し、駅に直結した大型複合施設が3月にオープンしたばかり。町全体が活況を呈している。
昌龍飯店は1980年に開業し、95年に現在地に移転。店舗の坪数は1階が14坪、20席。2階は宴会場になっている。集客数は昼50人、夜20~30人。客層は会社員や近隣住民。休日は家族連れも多い。客単価は昼800円、夜1000円。昨夏、6月から9月中旬までの期間限定で提供した冷しタンメンは、来店者の4割が注文するという予想を上回る売上げを記録した。
●発祥と展開:ジュニア野菜ソムリエを取得
河内店長は2011年、ジュニア野菜ソムリエを取得。野菜満載の冷しタンメンも、野菜ソムリエの資格を持つ河内店長ならではの発想が光るオリジナルメニューだ。
「食生活の欧米化が進む一方で体にいいものを食べたい、野菜をもっと取りたいというニーズが高まっています。野菜は生のままだと量をたくさん食べることが難しいですが、ボイルするとずっと食べやすくなります。ゆで野菜を冷して食べるのが昨今の流行。中華をベースにしながらも、枠にとらわれない自由な発想でお客さんが望むものを提供していくことが、料理人の使命だと思っています」と河内店長。
今夏はトマトジュレをトッピングすることも検討中。冷しタンメンの進化はまだまだ続く。
●特徴と調理:6種の野菜300gがてんこ盛り
調理法は野菜をサッと炒め、昌龍飯店特製の中華スープを加えて煮立たせる。沸騰したら火から下ろし、濾して野菜とスープに分ける。野菜は冷した後に、塩、コショウ、ごま油、うま味調味料で調味後冷蔵庫で保管。スープはだしを加えて、味を調整する。野菜をスープで煮込まず、沸騰後に火から下ろして冷ますことで、それぞれの野菜ならではの食感と美しい色合いを保つことができる。
使用する野菜は玉ネギ、ニンジン、キャベツ、小松菜、モヤシ、キクラゲで合計300g。厚生労働省が提唱する成人1日あたりの野菜の摂取目標量が350gだから、この1食でほぼまかなえる計算だ。麺は細麺ストレート130g。「ちぢれ麺だと流水で洗っているうちに切れやすい」という河内店長のこだわりだ。通常の温麺は1分のところを3分ゆでる。
器に麺を盛り、たっぷりの野菜をのせ、お碗約1杯分のスープを注ぎ、仕上げにブラックペッパーを振りかけ、刻みショウガをトッピング。さっぱりとした夏向きの味に、ブラックペッパーとショウガがアクセントとなり、山盛りの野菜にもかかわらず女性でもおいしく完食できる。
●店舗情報
「中国料理 昌龍飯店」所在地=神奈川県相模原市南区相模大野5-28-13/営業時間=昼・午前11時~午後3時、夜・午後5時半~10時、水曜休/坪数・席数=14坪・20席
●エバラで再現!模擬レシピ:「冷しタンメンスープ」「冷しちゃんぽんスープ」でやってみよう!
◆作り方
(1)本品を水で4倍に希釈し冷蔵庫で冷す。(2)野菜、肉をボイルし、あら熱をとって冷蔵庫で冷ます。(3)中華麺をゆで、冷水でよくしめる。(4)中華麺を皿に盛り、具材をのせ、スープを皿に注ぐ。
●使用食材
○「冷しタンメンスープえび塩仕立て」
鶏がらベースにえびと昆布の旨み
コクのある鶏がらスープにえびの風味、昆布だしの旨みを加え、しっかりとした味わいに仕上げた冷しタンメンスープ。使用方法は1人前・30mlを水で4倍希釈。
規格=1520g
○「冷しちゃんぽんスープ」
白湯ベースに野菜の風味とコク
コクのある豚骨白湯スープにアサリの旨みと野菜(にんにく、玉ねぎ)の風味を加え、コク深い味わいに仕上げた冷しちゃんぽんスープ。使用方法は1人前・30mlを水で4倍希釈。
規格=1540g