ときめいく、鍋がいらないラーメン「黄色い恋人たち」関西中心に販売加速

2008.02.04 338号 06面

 牛乳・乳製品の卸販売やパン、豆腐の移動販売などを手がける(株)ときめいく(札幌市白石区、電話011・855・0055)は、道産素材を使用した食品加工事業に参入、地場食品メーカーとタイアップした差別化商品を開発し、関西市場への売り込みを強めている。

 この秋発売した新商品では、鍋がなくても調理できるラーメン「黄色い恋人たち」が話題だ。乾燥麺と生麺の2タイプあり、いずれも麺、調理油を入れた丼に熱湯(90~100度C)を注ぎ、電子レンジで2分50秒加熱すれば食べられる画期的な商品。

 道産小麦を原料にした麺に、着色料は一切使わず道産のカボチャ、コーンを練り込んで黄色味を出した。また、サケのコラーゲンに着目して「出来上がり調理時間は、コラーゲン配合量で調整した」(秋村満社長)と、開発の秘話を語る。

 商品名は、同社長が学生時代、寮生活で夜食に食べていたラーメンを“恋人”と呼び「将来、会社経営して、黄色い恋人というラーメンを売り出す」と友人に話していたことから名付けたもので、98年に商標登録した。

 スープは「豚骨醤油味」で、ターゲットとしている関西風にあっさり味に仕上げてある。乾燥麺が3食入り945円、生麺は1食入り295円。いずれもサッポロ麺匠(南幌町)に製造委託した。大手食品卸ルートで関西圏中心に量販店、百貨店のほか、カラオケ店やスナックなどからも人気という。

 同社では現在、自社ブランド開発に力を入れており、「黄色い恋人たち」は、しらす佃煮「小魚王子」「小女子姫」、ペットフード「豆乳たっぷりクッキー・もうひとりの家族へ」に続く商品化第4弾。

 秋村社長は「北海道に対して敏感で、経済環境が良い関西市場をメーンターゲットに、今年は20~30品の商品開発を目指す」と、一気に新事業を軌道にのせたい考えで、今春発売を目指して「あぶり焼きそば」など試作中。

 「北海道の原材料を使ったからいい、という時代は終わった。これからは一歩進んで差別化と商品力、アイキャッチにつながる表現力が必要」(同社長)と意欲を燃やしている。

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