低コストにこだわる必勝居酒屋メニュー(その24)キャベツ
◆料理に合った品種選びが重要
キャベツは四季を問わず、低価格で安定的に入手できる野菜だが、収穫の時期や品種によって食感や味に差があるので、メニュー作りには季節による工夫が大切だ。
サラダ的利用には春玉と呼ばれるものが最適で、軟らかく、ジューシーで、フレッシュな香りが喜ばれる。新キャベツとして春先に出回るものが一般的で、この時期に季節メニューとして限定的に商品化するとよい。夏収穫にも一部春玉品種があるので、生食で売りたいのであれば品種指定をして仕入れると良い。加熱しておいしくなるのは寒玉と呼ばれるタイプ。煮たり、蒸したりすると甘みが強くなるうえ、煮崩れが少なく味がしみやすい特徴がある。作る料理によって素材を選択することがキャベツメニューをおいしく作る最大のポイントだ。
ただ、あまりにもありふれた食材なので、メニュー作りでは何らかの新しさの要素を盛り込むことが重要だ。サラダにしても素材の組み合わせや食感、味の変化を加えてみたり、浅漬け風に仕立てるなど、ひと工夫がないと売りづらい。形状からの発想としては、ゆでたり、蒸したりした葉で何かを包んで食べる「包」が面白い。肉類や炒め物、米飯、麺など、自在な組み合わせでメニュー化できる。
◇キャベタマロール
形状をひと工夫
■参考原価=108円
■使用食材(1人前)
キャベツ(千切り100g)万能ネギ(刻み2g)切りイカ(3g)天かす(20g)お好み焼き粉(30g)卵(2個)マヨネーズ(15g)フレンチマスタード(4g)ケチャップ(10g)トンカツソース(30g)サラダ油(6g)塩・コショウ(少々)
■調理法
(1)お好み焼き粉に適量の水を加えて混ぜる。
(2)フライパンにサラダ油をひき、(1)を流し入れる。
(3)キャベツをのせ、切りイカ、天かすをのせる。
(4)塩、コショウし、反転して焼く。
(5)卵をサラダ油で焼き、その上に(4)のキャベツの面を下にして重ねる。
(6)フライ返しでロール状に巻く。
(7)カットして皿に盛り、ソース、ケチャップ、マヨネーズ、フレンチマスタードを絞りかけ、万能ネギを散らす。
■メニュー開発のコンセプト
たっぷりのキャベツと目玉焼きをお好み焼き生地でロールした、食べ応えがありながらもヘルシー感のあるつまみメニュー。
■応用のヒント
豚肉やベーコン、魚介類などを加えるとより付加価値の高いメニューに。
◇レインボーコールスローサラダ
ちょっと甘めのソースで
■参考原価=86円
■使用食材(1人前)
キャベツ(千切り100g)玉ネギ(スライス10g)赤玉ネギ(スライス10g)ピーマン(細切り5g)赤・黄パプリカ(細切り各5g)パセリ(みじん1g)ワンタンの皮(細切り3枚)A(マヨネーズ15g、フレンチドレッシング10g、エバミルク5ml、砂糖2g)揚げ油(適量)
■調理法
(1)野菜類は冷水にさらし、よく水気を切っておく。
(2)Aの材料を混ぜ合わせる。
(3)ワンタンの皮をカリッと揚げる。
(4)器に(1)の野菜類を盛る。
(5)(2)のソースをかけ、(3)をのせ、パセリを散らす。
■メニュー開発のコンセプト
カラフルなコールスローサラダに、クリーミーで軽い甘みのソースをかけた、くせのないサラダ。揚げワンタンのパリパリ感が楽しいアクセント。
■応用のヒント
揚げワンタンの代わりにコーンフレークをのせても面白い。