低コストにこだわる必勝居酒屋メニュー(その28)エリンギ

2009.05.04 357号 09面
エリンギのベーコンカツ

エリンギのベーコンカツ

焼きエリンギの和風バーニャカウダ

焼きエリンギの和風バーニャカウダ

 エリンギは、この数年で急速に消費が増えている食材で、特に女性に人気が高いことが特徴となっている。ほかのキノコに比べて食物繊維が約2倍と際立っているうえ、ビタミン類やナイアシン、トレハロースなども含まれており、ヘルシーな要素が強いことも人気の一因だ。

 香りや味はやや薄いものの、エリンギの魅力はその食感のユニークさにある。切り方で食感は大きく異なるのも面白い特徴で、特に3~4mmの厚みにスライスして加熱するとアワビのような食感になり、元の姿が分からない形で調理すると、その意外感が喜ばれる。

 クセがないので和・洋・中といずれの料理にも応用が利く。香りが少ない分、ほかの風味になじみやすいとも言えるので、調理に際してはなるべく香り高い食材と組み合わせたり、調味料も意識して香りの生きるものを選択したい。

 やや小さめのものや大きすぎのものなど、中心サイズから外れたものは、かなり安く仕入れられるので上手に活用したい。油脂分とのなじみがよいので、良質なものを多めに使う調理法が最も向く。本来は南ヨーロッパや中央アジア、北アフリカなどに自生していたものなので、やはり地中海風料理や、オリーブ油、トマトなどとの相性がよく、おいしく食べられる。

 ◆エリンギのベーコンカツ

 ■参考原価=148円

 ■使用食材(1人前)

 エリンギ(小さめ60g)ベーコン(20g)キャベツ(ざく切り30g)レモン(くし型1/8個)パセリ(少々)トマトソース(30g)パン粉(12g)卵水(8ml)薄力粉(6g)揚げ油(適量)

 ■調理法

 (1)エリンギは5cmの長さに整え、1/2に縦割りにする。

 (2)ベーコンを1/2に切ってエリンギに巻きようじで止める。

 (3)薄力粉、卵水、パン粉を付けてフライにする。

 (4)皿にキャベツを盛り、(3)を盛り付ける。

 (5)パセリ、レモンをあしらい、トマトソースを添える。

 ■メニュー開発のコンセプト

 ジューシーでシャキッとした食感のエリンギとベーコンのうまみがマッチした、新しい味わいの揚げ物つまみ。

 ■応用のヒント

 チーズを挟み込んで作るとさらにおいしくなる。

 ◆焼きエリンギの和風バーニャカウダ

 ■参考原価=124円

 ■使用食材(1人前)

 エリンギ(80g)レモン(1/8個)大葉(1枚)ニンニク(みじん切り5g)アンチョビフィレ(3g)タカノツメ(輪切り0.1g)バルサミコ酢(5ml)バージンオリーブ油(40g)醤油(5ml)

 ■調理法

 (1)エリンギを丸のままあぶり、細かく裂く。

 (2)バージンオリーブ油を熱し、ニンニクを炒める。

 (3)アンチョビフィレをすりつぶして加え、タカノツメを加える。

 (4)バルサミコ酢を加え、醤油を入れて混ぜる。

 (5)皿に大葉を敷き、(1)を盛り、レモンを添える。

 (6)(4)のたれを別器に入れて添える。

 ■メニュー開発のコンセプト

 香ばしく焼いたジューシーなエリンギをニンニクを効かせたオイルにつけて食べる、バーニャカウダの手法をアレンジした簡単なつまみメニュー。

 ■応用のヒント

 バルサミコ酢の代わりに普通のワインビネガーや米酢でもおいしい。

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