全国焼肉協会、焼肉料理コンクール開催 グランプリは「焼肉徳寿・K-Place店」
事業協同組合全国焼肉協会(焼肉協)はこのほど、東京都中央区の明治屋クッキングスクールで加盟焼き肉店が出場する「平成21年度焼肉料理コンクール」を開催し、北海道の梨湖観光が運営する焼き肉店「焼肉徳寿・K-Place店」(藤森久統選手、嘉山孝志アシスタント)が最高位のグランプリに輝いた。北海道から九州まで各地の代表4社が出場し、「焼肉店における女性向けお膳料理(ランチ)」をテーマに肉料理、創作キムチ、サラダ、デザート、自由作品、計10品程度を原価1000円で作り上げ、腕と知恵を競い合った。
新井泰道焼肉協会長(叙々苑社長)は表彰式で「女性向けメニューの開発は、焼き肉店がぜひとも取り入れたい分野。長年同じものを作り続けるとマンネリに陥りがちだが、若い発想による当コンクールの出品作品が業界にとり新メニュー開発のヒントとなり、食材に対する関心を深め、顧客層拡大につながることを期待する」と述べた。
来賓として農林水産省総合食料局外食産業室長の増井国光氏、焼肉協諮問委員の宮崎昭氏と鄭大聲氏、日本食糧新聞社社長の今野正義氏が出席した。会場には見学者として業界から約100人が集まって審査を見守り、出品作品を試食して、斬新な料理の出来栄えに感心する声を上げていた。
各賞受賞者は次の通り。
▽グランプリ=焼肉徳寿・K-Place店(経営=梨湖観光、選手=藤森久統)▽技能賞=新龍月久留米本店(経営=新龍月、選手=池野辰夫)▽優秀賞=焼肉彩苑・モランボン(経営=東光コーポレーション、選手=榎本哲也)▽審査員特別賞=焼肉や大善(経営=肉や大善、選手=池田将士)
◆増井国光外食産業室長の話
業界の努力により焼き肉は今や日本中で愛されるメニュー。しかし、昨今の経済不況で客足は鈍り、消費者の安心・安全志向への対応で原産地表示やトレーサビリティーなどコストアップ要因も増えている。焼き肉は元気をつけたい時に食べたいメニュー。焼き肉店で働く人には今こそ元気な顔で経営し、国民の元気を支えてほしい。業界の一層の発展に期待する。
◆今野正義日本食糧新聞社社長の話
不況下、食品界は売り手も買い手も「ありがとう」の心を通わせる“感謝のサークル”が重要だ。今回の出品作品はどれも熟考され、練りに練られた創意と工夫にあふれる逸品ばかり。出場者の情熱に敬意を払うとともに、本日発表された各料理が「千の風となり吹き渡る」かのように業界に良い風を吹かせ、不況脱出の一助たることを切に願う。