ドギーバッグ普及委員会、食品ロスの減少へ「お持ち帰り」ガイドライン発表
外食の食べ残しを衛生的かつ迅速に持ち帰るために使用するドギーバッグ=写真=の普及団体「ドギーバッグ普及委員会」はこのほど、東京都千代田区の毎日ホールで第2回総会を開催し、3月に制定した「ドギーバッグ“お持ち帰り”ガイドライン」を発表した。ドギーバッグ普及の鍵は食中毒の原因となる衛生問題であるが、このリスクを双方で負うことで食べ物の大切さを共有するツールとして啓蒙し、最終的には世界の飢餓撲滅という大きな目標も視野に入れている。
総会では、山本啓一郎ドギーバッグ普及委員会理事長が「発足当時の1年前のドギーバッグ認知度は1%程度で、昨年12月調査では30%まで達した。しかし、実際にはほとんど使用されていない」と1年間の活動を振り返りながら現状分析し、「わが国の食品廃棄物は年間500万~900万tで世界の食料援助総量740万t、3000万人分の年間食料に匹敵する」と述べ、この運動が“もったいない”運動のツールとして若い人の当たり前の文化にしたいと語った。
3月に制定したばかりの「ドギーバッグ“お持ち帰り”ガイドライン」説明では、社会的責任を(1)食品ロスを減らす(2)食べ物を大切にする文化を形成する(3)飢餓で苦しむ人を世の中からなくす–の3区分とし、持ち帰りの自己責任を前提として明確にしながらも、消費者が安全かつおいしく持ち帰る手順を示した。