細うどんで町おこし 広島県呉飲食組合、「呉細うどん研究会」設立

2010.04.05 370号 07面

 広島県呉地区の料飲食店約215店で構成する広島県呉飲食組合はこのほど、戦前戦後を通じて長く呉市民に愛され続けている“細うどん”をPRする「呉細うどん研究会」(井口秀一会長)の設立を発表するとともに、新たに開発した細うどんメニューの試食会を広島県呉市の呉阪急ホテルで開催した。

 飲食組合や行政の関係者など約100人が出席した設立発表会で井口会長は、「地元呉の発展のため、町おこしのために頑張っていきたい」と抱負を述べた。

 「呉細うどん」は、その名の通り従来のうどんよりも細く、早くゆで上がり、食べやすいのが特徴。呉で細うどんが主流となった理由は、呉が戦艦大和を建造した場所として有名なように、戦前は海軍関係の造船所や製鉄所が多く存在していたことに由来する。多くの工員や軍関係者は食べる間も惜しんで働いており、早く湯がけて早く食べられるようにと、細いうどんが作られるようになったとのことで、高齢者や小さな子どもにも食べやすいことから一般の家庭にも普及していった。

 会場では、研究会で考案された「ちりめんぶっかけ細うどん」「細うどんスパイシーインドカレー」「やみつきホルモン細うどん」「細うどんスパゲッティーボロネーゼ」「とよしま漁師うどん」の5種類が来場者に振る舞われ、応用を利かせたメニューや味に来場者の多くが驚いていた。

 研究会では、観光マップやのぼりを作成し、観光客を中心に広くPRしていくほか、今後もさまざまなメニュー開発を続けていくことで、B級グルメの全国大会出場も目指していく。

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