高齢者向け弁当宅配特集:シニアライフクリエイト、「宅配クック123」FC展開
◆高齢者向け食事の自立を支援
シニアライフクリエイトは、高齢者向け専用宅配弁当サービス「宅配クック123」を全国でFC展開、現在では320店舗(加盟店舗)を擁し、月約150万食を配達する業界でも大手のフランチャイザーだ。主力の普通食は577円で、おかずだけの場合は525円、日別注文も受け付けるが、利用日を事前提出する月単位の契約となる。ほかに「カロリー控えめ」「塩分控えめ」「やわらか食」「透析食」を各798円で揃えている。
現在の登録数は20万~30万人で、利用はその中の約10万人だ。全国で200強の市町村から配食業務の委託を請け負い、利用者の平均年齢は75歳強だ。
「弁当はやわらかさ、形状、カロリー、塩分など高齢者向けに設計し、高齢者の食事の自立を支援したい」と語るのはシニアライフクリエイト東京本社宅配クック123事業部1課課長の藤田博章氏だ。ただ、自治体から請け負っている弁当は、自治体によって栄養価や要望が異なるので、要望に合わせた弁当作りをしている。
レシピは約1000種類を持ち、食材は主食と副菜の組み合わせ。使用食材は年4シーズンごとに決め、そこにおせちや敬老の日など行事や四季折々の旬を取り入れてバラエティー感を出している。魚は骨抜きで、魚種は多種類を開発し、毎日食べても飽きのこない季節感のある献立を工夫している。
配達は昼食は午前10時~正午、夕食は午後4時~6時。「いつも同じ時間に来てもらって助かる」との声が多いという。営業はケアマネジャーの紹介によることが多く、地域に根ざした活動に力を入れている。
宅配弁当サービスは献立から調理加工、配膳と配達を分けて考え、事前に注文のある数を作って配達するので製造・配達にムダがなく、店舗を駅前など家賃の高い場所に構える必要がないので、利益確定をしやすいというメリットがある。
また特別養護老人ホームや有料老人ホームなど小規模施設向けに業務用の高齢者食「特助くん」も開発して、高齢者に特化した配食サービスに邁進(まいしん)している。