業務用加工食品ヒット賞 洋食部門:テーオー食品「香辛館カレーフレーク」
◇ビーフカレー
■作り方/(1)鍋に油を熱し、玉ネギを炒める。(2)フライパンに油を熱し、ニンニク、牛肉を炒め、塩、コショウし、ニンジン、(1)を加えてさらに炒める。(3)水を加えて煮込み、いったん火を止め「香辛館カレーフレーク」を加えて溶かし、さらに煮込む。
◇牛ネギカレーうどん
■作り方/(1)鍋に濃縮めんつゆ、水を入れて火にかけ、下ゆでした牛肉と長ネギを加えて煮る。(2)いったん火を止め「香辛館カレーフレーク」を加えて溶かす。(3)再加熱し、水溶き片栗粉でとろみを付ける。(4)ゆでたうどんにかける。
◇石焼きカレー
■作り方/(1)玉ネギ、牛肉を炒め、水を加えて煮込む。(2)「香辛館カレーフレーク」を加えて煮込む。(3)石鍋を火にかけ、白飯を入れ、(1)をかけて野菜類をのせる。(4)チーズを加えてバーナーで焦げ目を付ける。
◇カレー鍋
■作り方/(1)豚ばら肉、キャベツ、小松菜、油揚げなどの具材を食べやすい大きさに切る。(2)鍋に水と濃縮めんつゆを入れて火にかけ、煮立ったら、いったん火を止め、「香辛館カレーフレーク」を加えて溶かす。(3)(1)の具材を入れ、煮込む。
◇新しいスパイシー感訴求
テーオー食品は「香辛館カレーフレーク」を昨年8月に発売。同社は1963年の設立以降、カレーの分野で確固たる地位を築いてきた。現在は「ハイグレード21カレールウ」など各商品が市場で高い評価を得ている。
「香辛館カレーフレーク」は「従来のカレーとは異なる新しいスパイシー感」をコンセプトに長い年月をかけて開発された。既存のカレーフレークは唐辛子の辛味を主体とする場合が多いが、同品は「コショウの辛味」を強調している。ブラックペッパーをふんだんに使うことですっきりとさわやかなコショウの独特の香りが後味のよいうま味につながっている。また香辛料の配合ではカレー粉にさらにブラックペッパー、クミン、カルダモンを加えそれぞれの特徴を際立たせている。クミンでカレーの香りを、カルダモンでさわやかな香りを強調することでスパイシー感あふれるカレーを実現した。
また香りを最大限に引き出し、かつ持続させるためひき方や加熱などの製造工程を見直した。「スタンプミル」を採用することで摩擦によるスパイスへのダメージを軽減化、これにより香りを引き出すことを具現化した。さらにスパイスをつぶすことで精油成分が出やすくなり、香りが保たれるようになった。加えてじっくり煮込んだ香味野菜のミルポワを採用することでうま味や甘味を引き立てるとともにスパイス感の向上にも一役買っている。
これらの開発は純カレーを自社で製造する強みをいかしたといえる。カレーらしさを追求しながら、新たな風味を実現した同品は展示会や試食会などでの評価も高く、今後の成長に期待がかかる。
「香辛館カレーフレーク」は現在、産業給食やカレー店やレストランなどの外食関連、高速のサービスエリア、弁当店、C&Cなど多方面に販路を広げている。同社は発売後1年間でまずは土台づくりを進め、今後2、3年かけて幅を広げていく。長期的な営業戦略で同品を大きく成長させていく考えだ。今期は長期的な拡大の重要年度ととらえ、テーオー食品全社を挙げて、「香辛館カレーフレーク」の認知度アップ、市場への浸透に注力していく。
◆規格=1kg×12