業務用加工食品ヒット賞 地域特別貢献賞:徳島産業(徳島県)「シェフの厨房胡麻ドレッシング 1L」
○地産地消で技術にこだわり 「心にのこるおいしさ」掲げ
●地元産を全国普及へ スポーツ振興にも力
徳島産業は「どこにもない味、心にのこるおいしさ」をコンセプトに独自製法のようかん、ゼリーのカップ入りデザートの菓子づくりや、ポン酢やドレッシングなどの液体調味料。スダチ、ユズ果汁。阿波和三盆糖の製造・販売をしている。現在、主力工場は大阪、金沢、徳島にあるが、各地の原料と、伝統の技術を生かした商品づくりをしている。
とくに徳島の阿波和三盆糖は伝統特産品として著名だが、その他にも特産の柑橘スダチ、ユズ加工、その技術からのドレッシング商品は独自のこだわり商品で、とくに主力拠点となっている徳島ではこれら地元産品の全国への普及とともに、地元のJリーグサッカーチーム「徳島ヴォルティス」の応援企業になり、地元スポーツ振興に力を入れるとともに、名産の、阿波和三盆糖や木頭ゆずを使用したオフィシャルライセンス商品「がんばれ徳島ヴォルティス 木頭ゆずドレッシング」(200ml)を商品化している。また園木英夫社長は徳島観光大使としても認定され、徳島のPRにも努めている。
●大手ではできない味 小回りの利く製品を
園木社長は出身地徳島の特産品阿波和三盆糖の販売企業を大阪で1955年に興したのが創業。大阪工場では和三盆糖の販売を始め菓子・砂糖製品。後に和菓子文化の金沢工場でようかんやゼリーなどの菓子生産。地元徳島工場では地元特産のスダチ、ユズの加工食品と、ドレッシングなどの調味料製品、徳島甘蔗と伝統製法からつくる阿波和三盆糖と幅広い分野と各地域の特産原料と技術を生かした生産事業を展開している。
とくに徳島工場の食品加工分野に力を入れており、徳島特産の柑橘、スダチやユズの原料果汁、ポン酢やつゆ、液体調味料、またドレッシングの生産が増加している。
このドレッシング類、ポン酢などの液体調味料の安定供給のため徳島工場のボトル商品の生産能力の増強をおこなってきたが、安定供給と需要拡大に対応するため、徳島工場から近い吉野川市に昨年、吉野川工場を建設、生産能力を倍増するなど次々と事業基盤の拡大を整備しており、OEM生産の実績も多いが自社ブランド商品の販売にも力を入れており、「TSK(TOKUSAN)」ブランド、業務用から1ランク上のドレッシングの「シェフの厨房」の強化に乗り出した。
「創業以来、各地元でしか作れないもの、他ではできないもの、大手ではできない、小回りの利く製品づくりを。未来を先取りする開発力で、これからも原料の厳選・確保から、製品の研究開発・製造、品質管理に至るまで『安心・安全・おいしさ』にこだわり、『新しい味との出合い』に取り組んでいきたい」(園木英夫社長)としている。
●原料吟味し工夫重ね クリーミーで高評価
徳島特産の和三盆糖の砂糖の販売から創業したが、徳島の農協の加工工場を取得して、徳島特産の商品づくりをしている。特に県特産のスダチ、ユズの加工食品向け原料果汁。さらにその原料を使用したポン酢製品へと派生。その技術からドレッシングまで商品拡大してきた。特に今回受賞商品の「シェフの厨房 胡麻ドレッシング」はフランスの三つ星レストランで修業を積んだ田中亮司シェフの監修により作られたもので、原料を吟味し味にこだわり、焙煎した香ばしいごまを、とくに隠し味に2種類のごまをミックスさせるなど工夫を重ねてつくり、クリーミーな仕上がりになっている。ひと味違った商品として人気を呼び、同社業務用売上げ1位のヒット商品になっている。
シェフの厨房シリーズはこの他、シーザーサラダ、イタリアン、青じそ、香味たまねぎ、和風の6種類のドレッシング(いずれも1リットル×8本)がある。
◆本社所在地=大阪市平野区長吉出戸3丁目1番2/営業本部・徳島工場=徳島県板野郡板野町川端字鶴ヶ須53番6/代表者=代表取締役社長・園木英夫/創業=1955年12月/資本金=3920万円/従業員=120人/業績=30億円/拠点=東京支店、八尾工場、金沢工場、吉野川工場