焼肉特集2014 メニュートレンド:バルで熟成肉の可能性追求 客の前で炭火焼き

2014.01.06 418号 02面
熟成肉は必ず店員が客の目の前で焼き上げる。熟成肉のおいしさを伝える重要なコミュニケーションの場

熟成肉は必ず店員が客の目の前で焼き上げる。熟成肉のおいしさを伝える重要なコミュニケーションの場

熟成肉の可能性を広げるためにバル業態に挑戦

熟成肉の可能性を広げるためにバル業態に挑戦

 創業40年を超える西神戸の老舗焼肉店「羅生門」は、熟成肉の可能性を追求するため2013年6月、肉バル「La Shomon垂水店」をオープンした。

 「La Shomon垂水店」の看板メニューは熟成肉(10g=280円)。温度・湿度・風量を一定にした熟成庫で60~70日間かけるドライエイジング法で熟成させている。さらに独自の菌床を培養し、肉の香り付けをしている。その香りはアーモンドのように甘い。熟成の管理は20年前の米国留学でドライエイジングの牛肉に感動した岡本博文社長が自ら行っており、納得したものだけを熟成肉として提供している。

 2年前から「羅生門」で熟成肉の提供を始めたが、「ファミリー焼肉では焼肉はたれとご飯で食べるという習慣が当たり前。熟成肉のおいしさを伝えるためにどういう業態がよいか考えバルになった」という。

 時間があれば店員が客の前で炭火焼き、最高の焼き加減で提供するというスタイルだが、熟成肉は必ず店員が焼く。その方法は炭火で焼き、熱を逃がさないようにアルミホイルにくるみじっくりと熱を通すというのを2回繰り返し、最後は表面をカリッと焼き上げる。食べると表面はカリッ、中身はジューシー、そしてアーモンドのような甘い香りがふんわりと鼻に抜ける。通常の焼肉では味わえないおいしさと香り。たれは、岩塩でさっぱりと食べる。素材の牛肉のおいしさの可能性を体感できる。

 客層は30~40代の女性をメーンにシニアの夫婦が多い。

 ●店舗情報

 「La Shomon(ラ・ショウモン) 垂水店」神戸市垂水区神田町4-10 経営=羅生門/席数=30坪・40席/営業時間=午前11時=午後2時、5時~翌午前1時、不定休/客単価=ランチ1500円、ディナー3000円/系列店舗=4店

 ●愛用資材・食材:エステートワインズ ジャパン「YUME(赤)」

 熟成肉に合うワイン

 イタリア産赤ワイン。スパイシーでチョコレートのような香りの熟成肉にマッチ。黒味がかった色調にブラックベリーや花の香りとスパイスやタールの凝縮した芳香を備えるフルボディー。「ユメ」は日本語の“夢”という美しい響きをそのままネーミング。

 規格=750ml

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