熱き韓国グルメ最前線:月商700万円をたたき出す「韓国チキン」の唐揚げを超えた実力
韓流グルメの人気は変わらず高い。アジアグルメならではのパワフルさが人気の要因の一つだが、本場韓国の味から少し離れ、ニッポン人がニッポン人好みの味を追求した「韓国チキン」で月商700万円をたたき出す、ノリにノッているモンスターブランドがある。
「チョアチキン」は、カレーとナポリタン専門店「カレのナポリ」(東京・馬込)の厨房で作るデリバリー専門のゴースト店として20年春に開業した。マンデダーラの代表取締役、松尾悠司氏によると、「当初は月に100万円程度売上げを増やせれば…ぐらいの考えでチョアチキンを立ち上げた」。ところが、オープン直後から月商300万円を上回り、コンスタントに月商500万円を維持している。この好調を受け、知人の飲食店にのれん分けをしていくうちにFC展開に至った。居酒屋、カフェ、たこ焼き店などとの二毛作営業や、5坪程度の店舗、アルバイトのみのオペレーションでも、月商400万~700万円を売り上げる。
同店の商品は、塩味のチョアチキンをベースに、ヤンニョムやハニーマスタード、BBQソースなどの味を絡めている。アジアフード特有のクセは取り除き、「ニッポン人が好む韓国チキン」を追求した。また、角の立った独特のクリスピーな軽い衣も特徴的。「デリバリー用に30分経ってもクリスピーさが持続するように設計した」と松尾氏は言う。唐揚げ専門店が昨今、ブームを呼ぶ中、松尾氏があえて「韓国チキン」に着目したのは、「大久保の韓国グルメを見ても高価格帯が多い。多少高くても、韓国チキンならお客さまが価値を感じてくれる」と見込んだからだ。スタイリッシュさもポイントで、「唐揚げを食べながら町歩きしたいという女子高生はあまりいない(笑)。でも、韓国チキンなら食べ歩きしたくなる魅力がある」と言う。
「唐揚げは惣菜のイメージが強いが、チョアチキンは惣菜、おやつ、酒のつまみなど、喫食シーンが多様。住宅街、繁華街と、どんな立地でもやっていける」として、今後は専門店としての店舗拡大をいっそう強化する。
●店舗情報
「チョアチキン」
経営=マンデダーラ/店舗数=直営4店、FC36店(21年12月末時点)。東京、神奈川、千葉、栃木、愛知、大阪、岡山、福島など。FC加盟店募集中