数字で読み解くフードサービストレンド:コロナ後の外食業態利用 若者で回復速い

2024.04.01 542号 06面

 アフターコロナで、飲食店の利用は、どれくらいまで回復したのでしょうか。サカーナ・ジャパン(エヌピーディー・ジャパンから社名変更)が提供する、外食・中食市場情報サービス「CREST」で、アフターコロナの2023年4~9月の外食・中食全体(コンビニやスーパーの惣菜などの利用も含む)の食機会数をコロナ前の19年同期と比べると、7%減でした。コロナ前の93%まで回復しているということです。

 飲食店(外食業態)だけで、同数値を見ると14%減で、まだコロナ前の水準には戻っていないことがわかります。ただ、15~29歳の若年層の飲食店利用は、同3%減まで回復しており、他の年齢層より飲食店の利用回復が速いことがわかりました。特に、回転寿司を含む寿司店での利用が増加しています。

 サカーナ・ジャパンが実施した、別調査、センチメントスタディ(24年1月実施)によると、若い世代では、コロナ前と比べて、外食・中食の利用が「増えた」と回答した人は15~19歳では25%、20~29歳で15%いて、全世代の10%と比べ大幅に多いことがわかりました。同調査によると、20~29歳では値上げの影響で外食や中食を控えている人の比率が全体より低く、値上げによる影響を受けにくい世代であることも、外食・中食利用が増えている要因として考えられます。若い世代は、これからの消費を担う世代でもあり、顧客として取り込む重要性が高いでしょう。

 (サカーナ・ジャパン 東さやか)

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