世界のアマニから10 メキシコ篇 “変幻自在”のトルティーヤ【PR】
前回「ドイツ」篇で、
主食は「黒パン」と書きましたが、
今回「メキシコ」篇での主食はトルティーヤ。
メキシコの人々にとって毎日の食生活に欠かせない存在で、
伝統的なトルティーヤの原材料は、
すりつぶしたトウモロコシ。
このほか、小麦粉を使ったもの(フラワートルティーヤ)や、
最近では、アマニ粉末から作るトルティーヤも見られるようになりました。
健康意識の高い人たちが、
アマニ粉末に含まれている豊富な食物繊維に注目、
体に優しい食事管理に活用しているのです。
日本の主食・お米で言うと、「玄米」といったところでしょうか。
さて、トルティーヤというと、
日本ではなじみが薄いかもしれませんが、
このトルティーヤに
肉や野菜を挟み、二つ折りにしたものがタコス。
これなら日本でもメジャーです。
トルティーヤの語源は、
「軽食」を意味するスペイン語(taco)からとったと言われています。
味の決め手になるサルサには、
チリをベースにした“辛味系”から、
アボカドを使った〝まろやか系〟まで実に多種多用。
さらに、トルティーヤに具材をのせて巻くと「ブリトー」に!
こちらも語源は同じくスペイン語で「小さなロバ」という意味。
え?なぜ、ロバなのか?
答えは「かつてメキシコの道で、人々の荷物を運んだロバの耳に似ているから」
なんだそうです(※諸説あります)
さらにトルティーヤを三角形に切って揚げれば「トルティーヤチップス」。
トルティーヤチップスに、サルサやチーズをトッピングすれば「ナチョス」など、
日本のお米が「おにぎり」「おせんべい」「おかゆ」と変化するように、
メキシコの食卓ではトルティーヤが大活躍します。
こんなトルティーヤのお供は、
やっぱりテキーラ。
メキシコ中西部のハリスコ州「テキーラ」(地名)などで
ブルーアガヴェ(竜舌蘭)から作られた蒸溜酒で、
非常に強いお酒だと思われていますが、
ウイスキーなどと同じくらいのアルコール度数で35度から55度。
このテキーラに、甘みを増幅させる「塩」と、
アルコールからのどを守ると言われている「ライム」を加え、
元気の源・肉と、身体を冷やすトマトをたっぷり加えたトルティーヤを頬張るのが、
メキシコ流「暑さ対策」の1つなんだそうです。
平岡直也(ひらおか・なおや)
新聞記者、出版社、放送局を経て、2020年4月「株式会社hasso.」を立ち上げる。企業や大学、地方自治体に「はっ、そう!」と思ってもらえるPR戦略を立案するほか、これまでの経験を活かし、フリージャーナリストとしても活動。池上彰氏と「池上彰と考える『死』とはなんだろう」(KADOKAWA)も上梓した。趣味は、「食べること」。仕事や取材で行った土地の料理と、“温泉”を必ず楽しむのがモットー。
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