海外通信 外食ビジネスの新発想(81)焼き鳥とラーメンの専門店 鶏がらはラーメンに
モダンな創作焼き鳥とラーメンの店「焼き鳥ののの」は、アルコールメニューも豊富で、焼き鳥をつまみに居酒屋的な楽しみ方もできる店だ。店名のNONONOは、「Nowhere, Not Anywhere, Now Here(どこにもない、どこでもない、今ここにある)」という実存的(?)なフレーズから来ている。
毎朝、新鮮な食材を仕入れて下ごしらえしており、鶏のすべての部位を焼き鳥に使った後、残りのがら部分はラーメンのスープ作りに使っている。
焼き鳥には、もも、ネギ間、つくね、手羽先、皮、ハツ、砂ずり、ソリレス、ヤゲン軟骨、ぼんじり、カルビ、豚塩、卵ベーコンの13種があり(昼も夜もカルビ以外は1串4$~5$と同じだが9種類)、また、スペシャルの5種–ロブスター味噌バター(12$)、合鴨とネギ間とキュウリの甘味噌がけ(10$)、タコのアンチョビ大葉ソース(9$)、厚切り牛タンのネギソースがけ(10$)、ホタテのカニマヨ(9$)のほか、シシトウ、トマト、チポッリーニ・オニオンの野菜セット(15$)を提供している。
一方、鶏がらでスープをとったラーメンは「醤油ラーメン」「味噌担々ラーメン」「塩ラーメン」の3種。
ニューヨークの観光誌からベスト居酒屋の一つに挙げられているだけあり、アルコールのメニューも注目に値する。ワイン、ビールのほか、日本酒、チューハイ、焼酎、日本のウイスキー、カクテルには、ジン、ライムジュース、桜シロップをミックスした「サクラ」(15$)、自家製ユズピューレとプロセッコのミックスにレモンを添えた「ユズミモザ」(13$)など、魅力的なカクテルも数多くメニューに載せている。昼はリーズナブルなセットメニューを提供しているが、夜は仕事帰りなど、飲みながら、焼き鳥やラーメンを食べる客が多い。アメリカ人の好きな寿司(ちらし、イクラ丼、創作ロール)にも力を入れている。誰と来ても、全員、好きなものをオーダーできる。
モダンでクリーンなインテリア。ガラス張りの厨房では料理人がいそいそと立ち回っているのが見える。黒ごまパンナコッタや、雨粒プリン(わらび餅)などのデザートも用意しているという万全のメニューだ。
●店舗情報
「焼き鳥ののの(Yakitori Nonono)」
所在地=118 Madison Avenue New York, NY 10016
開店=2018年6月