食の安全を支える微生物検査の歩み(10)検便検査の意義と歴史
mCCDA培地に発育したカンピロバクター ※mCCDA培地を42±1℃、48時間微好気培養、発育したカンピロバクター・ジェジュニは2~3mmのやや褐色を帯びた灰色の扁平(へんぺい)な集落を形成する。確認試験として運動性、グラム染色、オキシダーゼ試験を実施する。
食品製造会社や飲食店の調理作業に従事している方々は、頻度に差はあるが定期的に検便検査で健康保菌者検索を実施している。その法的根拠は「大量調理施設衛生管理マニュアル」(2017年改正)、「食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指針(ガイドライン)」(2014年)などが挙げられる。
数年前、検便検査が実施された経緯について、東京顕微鏡院の伊藤武先生にお尋ねしたことがある。先生が東京都立衛生研究所(現・東京都健康安全研究センター)に入所された昭和3
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