ヘルシートーク:料理研究家・はこさん

2025.08.01 361号 05面
『小分け冷凍派も! コンテナ派も! はこの5分で朝ラク冷凍弁当』 はこ著/宝島社 定価:1,540円(税込)

『小分け冷凍派も! コンテナ派も! はこの5分で朝ラク冷凍弁当』 はこ著/宝島社 定価:1,540円(税込)

本の中身ちょっと拝見:「冷めてもおいしい鶏チャップ」は、家族みんなが喜ぶおいしさ

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本の中身ちょっと拝見:ピーマンのおかずは、みそ炒めやきんぴらなどに!

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本の中身ちょっと拝見:1食分をそのまま冷凍する丸ごと冷凍弁当。のり弁当は食べ応え十分

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 ◆レンチンして詰めるだけ!“冷凍作りおき弁当”で朝をラクに

 冷凍弁当は水っぽくなりそう…と思う方もいるのではないでしょうか? でも、料理研究家・はこさんが提案する冷凍弁当は「冷凍なのに味がぼんやりしない!」とSNSで話題に。冷凍弁当を始めたきっかけやおいしくつくるコツ、簡単にできるおかずについても伺いました。

 ●早起きする必要なし!1食約200円で完成

 冷凍作りおき弁当を始めたのは、5年ほど前。4人の子どもを育てながらフルタイムで働いていたので、仕事と家事、育児に追われる毎日。多大なストレスを抱え、イライラすることも多くなりました。そんな中、「料理がラクになれば自分の時間ができて、心にも余裕ができるのでは?」と思うようになったんです。でも、お総菜や冷凍食品を買うと、家計の負担になり、栄養も偏りがちに…。そこでたどり着いたのが「冷凍作りおき弁当」だったんです。

 時間がある時にメインおかずやサブおかずをつくって、小分けにしたり、ジッパー付き保存袋に入れ冷凍庫へ。朝起きたら、好きなおかずを選び、レンチンして弁当箱に詰めれば完成です。作業時間は5分程度なので早起きする必要もなく、その日の気分で献立や量を決められます。

 1食約200円でつくれるので、節約にもなります。以前、唐揚げ弁当の価格を市販の冷凍食品を使ったものと比較したら、冷凍作りおき弁当の方が安く仕上がりました。添加物も最小限で、家族に摂取してほしい栄養をギュっと詰め込めるのもいい点だと思います。

 冷凍作りおき弁当で欠かせないのが、フリージングトレーとおかずカップ。小分けにして冷凍する時に、離乳食用のフリージングトレーを使えば、おかずをそのまま入れられるのはもちろん、100均で売っているおかずカップ(冷凍・電子レンジ可のもの)とサイズがぴったり合います。6号のカップには6つに分かれているトレー、小判型のカップには4つに分かれているトレーをセットで使っています。

 ●ピーマンやパプリカは細切りにして炒めるのがポイント

 冷凍作りおき弁当をおいしくつくるコツの一つは、汁気をしっかり切ること。白菜やキャベツは水分が出やすいので、冷凍する前だけでなく、レンチンした後も、おかずカップに残った汁気を捨ててから、弁当箱に詰めることが大事です。

 また、食感を考えて切り方を工夫するのもポイントです。例えば、かぼちゃやじゃがいもは、大きくカットしたものを使うと、レンチンした後、ふにゃっとしたり、スカスカした食感になってしまいがち。そのため、かぼちゃは薄切りに、じゃがいもはつぶしてから使うようにしています。肉じゃがをつくる際も、つぶしたものを丸めて加えています。

 夏野菜の中でも、簡単につくれて、お弁当の彩りに重宝するのがピーマンやパプリカ、オクラを使ったサブおかず。ピーマンやパプリカは水分が出やすいので、細切りにして炒め、水分を飛ばすことが大切です。

 オクラは、ゆでてからあえたり、塩麹やおかか、カレー粉などで炒めることもありますね。どんなおかずに調理してもおいしく食べられますが、丸ごとおかずにして冷凍してしまうと、レンチンした後、ふにゃっとした見た目になるので、切ってから調理するようにしています。

 お弁当の定番といえば唐揚げですよね。でも、油の処理が面倒だし、ハードルが高い…という方にオススメなのが、著書でも紹介している「冷めてもおいしい鶏チャップ」。下味をつけて片栗粉をまぶして焼き、たれをからめるだけと簡単です。肉がとてもやわらかくなり、トマトケチャップとウスターソースのたれで、子どもが好きな味にしているので、家族みんなに大好評です!

 ●夏休みの“置き弁”にもオススメ!丸ごと冷凍弁当

 毎朝、お弁当箱に詰める必要もないのが、ごはんとおかず1食分をそのまま冷凍する「丸ごと冷凍弁当」です。保存容器にごはんを入れて粗熱をとり、その上にオーブン用シートを敷いておかずをのせ、フタをしたら冷凍庫で保存。ごはんとおかずの間にオーブン用シートを敷くことで、ごはんがべちゃっとしたり、全体が水っぽくなるのを防ぐことができるのです。

 食べる時は、フタを少しずらしてレンチンした後、オーブンシートを引っ張ればスルンと抜きとれます。疲れた日の晩ごはん代わりや家でのひとりランチ、夏休みの子どもへの置き弁に活用するのもオススメです。

 職場などに冷凍庫と電子レンジがあれば、持ち運びもOK。ただし、着いたらすぐに冷凍庫に入れ、常温で置かないことが重要です。

 麺類は、基本的には容器に詰めるだけでいいのですが、クリームパスタは汁気があるので、レンチンすると麺がのびたり、切れやすくなったり。試作を重ね、ごはんとおかずのように、麺と具を別にして、オーブンシートで仕切ることで、おいしく食べられるようになりました。

 いま、お弁当作りは、私と高校生の子どもの2人分。子どもには冷凍作りおき弁当を持たせ、私は職場に冷凍弁当を持って行くこともありますね。どちらのお弁当も、消費期限は1ヵ月が目安。霜がつくと味が落ちてしまうので2週間程度で食べるようにしています。

 気温が高い夏のお弁当は、食中毒の危険性が高くなるので、保冷バッグ内の保冷剤の数を増やし、おかずカップは使い捨てのものを使用した方がいいでしょう。また、殺菌効果のある大葉や梅干しを活用するのもポイントです。

 ●プロフィル

 4児のワーママ。「自分の時間が欲しい」「家事がラクになればいいな」そんな思いから「冷凍作りおき生活」をスタートし、Instagramに投稿。2025年3月現在、23.8万人超のフォロワーを抱える料理系人気インフルエンサーに。初のレシピ本『毎日悩まない! はこの冷凍作りおきで朝ラク5分弁当』(宝島社)も好評。

 ●NewBook

 『小分け冷凍派も! コンテナ派も!はこの5分で朝ラク冷凍弁当』

 はこ著/宝島社 定価:1,540円(税込)

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