辛口ご意見番・外食界に警鐘(2)日本人に合った外食を
日本人に大腸や直腸などのガンが増えているのは、何故だろうか。
戦後、日本は肉食化が進み、食卓は豊かになった。若者の身長は伸び、手足もスラリと長くなった。しかし見かけは変化(進化?)したものの、変わっていない部分もある。
代表的なのが、腸の長さである。肉食の欧米人の腸は日本人に比べて短い。体に入ったタンパク質の残滓の腐敗が始まる前にすばやく体外に排出するためである。
対して、穀類や野菜、海草類などを多食してきた日本人の腸は長い。骨格や運動系筋肉など外見の変化は一〇〇年かからないのに、内臓器官が変化するには三〇〇年かかるという。日本人の腸は、まだまだ肉を常食するようにはできていないのだ。
また、人間より基礎体温の高い動物(牛、豚、鳥など)が体内に入ると、消化の過程で油分が(温度が下がることで)固まり出す。これが血液をドロドロにし、成人病を引き起こす。
食べ物とは本来は体をつくり、健康にいいもののはずだ。しかし外食の多くに代表される高カロリー、高脂肪、高塩分の食事により、いまや日本人の体はボロボロになりつつある。
われわれはもう少し、日本人に合う食べ物に敏感になるべきだろう。それは雑穀類や季節の野菜であり、味噌、醤油、酒、納豆、漬物類といった発酵食品である。とくに、その土地にある乳酸菌で発酵させた食品は「日本人のヨーグルト」ともいわれて注目度も高い。
食事は空腹を満たすだけではなく、命を支える源ということに、消費者も気づきはじめている。それにどういう形でこたえるか。食を提供する側も、一度、食のあり方をとらえ直しておかないと、いずれはソッポを向かれるだろう。
◆西田真二(にしだ・しんじ)/Nファクトリー代表。早稲田大学中退後、柴田書店入社。月刊『食堂』、月刊『喫茶店経営』の編集者、月刊『ホテル旅館』の副編集長、事業部企画担当責任者を経て独立。フリーランス記者、調理師学校講師として活躍し、「食育」をテーマに幅広く食環境問題に取り組む。













