この一品が客を呼ぶ・福岡:「博多めんちゃんこ亭 中洲店」元祖めんちゃんこ

2004.03.01 281号 11面

週末は行列必至。平日も食事時を中心に学生やOL、サラリーマン、家族連れと多くの客でひしめきあう。その看板メニューが、ちゃんこ鍋をもとに開発されたオリジナルの麺料理「元祖めんちゃんこ」だ。性別、世代を超えてあらゆる年代層から圧倒的な支持をうけている人気の理由はどこにあるのか。その魅力を検証してみた。

創業から三二年。市内西方に位置する早良区百道を本店に、六本松店、福重店、さらにはニューヨークとハワイに海外店も手掛ける博多めんちゃんこ亭。昨年11月には国内四店舗目となる博多中洲店をオープンさせた。

元祖めんちゃんこは、創設者である現会長が、懇意にしていた横綱の寿櫻関(現佐渡ヶ嶽親方)とちゃんこ鍋を囲む中、鍋に麺を入れ一人前で提供したら面白いのではという発想から生まれたもの。

そのこだわりは、まずコシの強い中太麺にある。うどん麺でもチャンポン麺でもないこの特別配合の中華麺は、なめらかで歯ごたえがあり、のどごしが良いのが特徴。その麺に合わせて考えられたスープは、鶏がらと豚骨を前日の深夜から仕込み、アク取りをして煮出した後、いったん寝かせてできた翌朝の一番だしにオリジナルのうまみ液を合わせ、味を調えたもの。

これにキャベツ、ニラなどの野菜類、豚肉、鶏つくね、焼き豆腐、杵つきもちなどバランスの取れた具材が入れば、ボリューム満点のひとりちゃんこ鍋の完成だ。

食べる時は、赤ユズコショウを好みで入れると味がさらに際立つ。この元祖をベースにして、チゲ味噌や牛モツなど約一五種類のバラエティーに富んだ味が楽しめるめんちゃんこ。さらに、ミニめんセットやお子さまセットといった各種セットも大好評だ。

定評あるこだわりの味はもちろん、一杯五五〇円というお得な価格設定、トッピングやセット類などの豊富なメニュー展開などトータルのバランスが、今なお万人に愛され続ける繁盛店の秘訣といえるだろう。

◆食材の決め手 (株)鬼が島本舗 天然万能旨味液「料理番」

めんちゃんこのスープに必須なのが、醤油ベースに鰹節、ホタテ貝、椎茸、昆布だし、ニンニクを加えて煮込んだこの天然物エキス。これが鶏がらと豚骨から取るだしやユズラードと溶け合い、あっさりなのにコクのあるスープに仕上がるという。

合成着色料を一切使用しておらず、これ一本でだしやスープ、かくし味などにマルチ活用できる。濃縮タイプで一〇~一五倍の湯にさっとのばすだけ。日持ちするので県外からの注文も多い。

▽問い合わせ=(株)鬼が島本舗(福岡市早良区、電話092・436・5639)

◆博多めんちゃんこ亭 中洲店(福岡市博多区中洲一‐三‐一四、電話092・273・1553)営業時間=午前11時30分~翌午前5時/一日食数=二〇〇食

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