思わず選ばれる!いまどきパスタのアイデア:「ロッソペペロンチーノ」
今回ご紹介する「ロッソペペロンチーノ」は、いくつかの定番メニューに加え、ちょっとひねった素材を使ったパスタが楽しめるお店。ただし、あまりに奇をてらうのではなく、親しみやすいメニューをベースに、一つか二つの見慣れない素材、あるいは普通は組み合わせない素材を挿入する形を取っています。
そこで必要とされるのは絶妙なバランス感覚。なにしろあまりにも味の予想ができないメニューは、頼むのに多少ためらいを覚えるもの。しかし適度に味の予想がつくのと同時に、適度に味の予想がつかないメニューには、むしろ、これは一体どんな味だろうかという期待が生まれます。
私が今回選んだメニューは「四万十川青海苔と帆立のクリームソース」。ホタテのクリームソースは何となく味の予想がつきますが、そこに加わるのが青海苔、というところでふと目が止まりました。焼き海苔はよく和風のパスタに使われますが、青海苔はあまり見かけません。しかも青海苔とクリームソースを組み合わせるとどんな味になるのか、その想像の微妙な難しさに心をひかれて、頼んでみることにしました。
運ばれてきたパスタはやさしい若草色。食べてみると、緑と白のやわらかい色合いと同じように、ふわっとした磯の香りとクリームソースがとてもやわらかい味を成しています。初めて食べる組み合わせですが、不思議と安心感のある味。淡白なホタテもよく合っています。上からパルメザンチーズがかかっている分、クリームソースにコクがプラスされていました。
食べたことのなかった青海苔とクリームソースの組み合わせ。でもいざ食べてみると違和感はなく、軽い驚きとともに食べる楽しさを覚えたメニューでした。
◆「ロッソペペロンチーノ」(東京都港区芝五‐三一‐七、三田ステーションビルアミタ四階)営業時間=午前11時~午後11時
◆マリぞう=パスタの食べ歩きとメニュー開発に日々取り組むパスタフリーク。自ら食したパスタを紹介するホームページ「パスタ日記」(http://www.ne.jp/asahi/marizo/pastadiary/)を主催運営し、メニューアイデアの宝庫として好評。