成城石井、オフィス立地に「セレクト」実験店 中食強化で集客力アップへ
(株)成城石井(東京都港区、電話03・5544・2244)は、高品質ミニスーパー「セイジョーイシイ・セレクト」の第3号・日本橋店(東京都中央区日本橋浜町3‐22‐1)をこのほど開店した。1号店、2号店の実験・検証結果をもとに生鮮なし、中食強化に転換し情報システムも見直した。今後、FC展開の準備を進める。
日本橋店は隣接してam/pm、道路向かい側にはSM大丸ピーコックが営業する。オフィス街と新築高層マンションが混在する地区で、平日の朝・昼は会社員、夜間や週末は核家族世帯の利用が期待できる。
米飯、惣菜、調理パンは、多段ケースだけでなく平台ケース2台と平積みでも展開。周囲にパン、チルド飲料、新規導入の店内調理スープを配し、手早く朝食・昼食が買えるレイアウトにした。
特に弁当は30種類弱と充実した。デパ地下で販売している「亀戸升本」の1000円前後の弁当3品、700円台・900円台のオリジナル弁当2品を揃え、SMやCVSと差別化した。
生鮮は取り扱っていないがワイン、チーズ、はちみつ、輸入菓子など、成城石井が得意とする高質品で30代、40代の女性を取り込む。日販目標は120万円(客数1000人、客単価1200円)。売場面積48坪、24時間営業。
セレクト業態はam/pmの店舗情報システムを活用していたが、日本橋店から値下げ販売やノー検品に対応できる成城石井のシステムに切り替えた。am/pmの仕組みを加味しながらセレクト仕様の店舗情報システムを確立する。
生鮮なしにしたことで運営難度が下がり、人件費・廃棄ロスが低減できる。半面、主婦客が減り、客単価が下がるが、中食強化で男性客を増やし、来店頻度を高めることでカバーする作戦だ。
「これまでは1店当たり社員2~3人が必要だったが、パート・バイトに任せることで社員1人でも運営できる体制にしていく」(四方田豊社長)。来春まで4店でFC展開に向け課題解決に取り組む。