旬を彩る!冷凍切身魚のススメ(16)カラスガレイ

2007.01.01 323号 16面

カラスガレイはカレイ目カレイ科の硬骨魚で、北極海を中心に、太平洋や大西洋北部の冷たい海に生息する。カレイ類の中では大型で、体長1m近くに達する。一般のカレイ類と違い、切り身・冷凍に加工されて流通することが多く、日本よりもむしろ海外で揚げ魚用の切身魚として人気があった。近年、日本でも、そのエンガワ(縁側)はヒラメの代用品として回転寿司などで使われ、切身も安価でおいしい魚として、多く出回るようになった。旬は産卵期にあたる冬。

カラスガレイは、煮付けなどによく合う一般的なカレイとは違い、欧米でフライ用などとして人気のある魚。したがって、揚げ物などの洋系食材としての方が使いやすいし、面白いものができるだろう。もちろん煮付けにしてもおいしいが、魚体が軟らかくて崩れやすいので注意が必要だ。同じように、塩焼きなども、とてもおいしいが、ボリューム感が出ないという欠点がある。

やはり利用しやすいのは洋風メニュー。ソテーやムニエルもおいしいが淡白であっさりした魚なので、揚げ物のような油を使った料理法でコクとボリューム感を出すのがよい。淡白な魚に油のうまみが加わって、ご飯のおかずにピッタリなものになる。

冷凍切身魚の骨なし特性を生かして、肉料理の感覚で作ったメニューなら、食べやすく、魚の苦手な人にも受け入れられる。肉料理は控えたいけれども魚は食べるのが面倒だし苦手と敬遠していた人に訴えるところ大だ。

揚げ物の中でも唐揚げが一番のおすすめ。パン粉を使ったフライよりも感覚的に新しく、ヘルシー感がある。この唐揚げに、タルタルソースを添えて出せば、フィッシュ・アンド・チップスのような、ちょっとしゃれた若者受けするメニューになる。タルタルソースのかわりにケチャップやチリソースを添えてもよい。あるいは和風に、照り焼きたれにマヨネーズを添えてもおいしいし、参考例のように甘酢をかけてもよい。

たれの工夫だけではなく、衣自体にさまざまな味付けをほどこして楽しむこともできる。香辛料を多く使ったスパイシーな衣にして、メキシカンやエスニック風にすれば人気間違いなしだろう。

クセもにおいもない魚なので、味付け、たれやソースの工夫しだいで、さまざまな展開が望めるのもメニュー開発者にとっては朗報だ。カラスガレイという素材をベースにして、その店だけの逸品、カラスガレイの最高の食べ方を追求してみてはいかがだろうか?

白身魚の唐揚げは、鶏を使った普通の唐揚げ、あるいはパン粉を使ったフライなどよりもヘルシーな印象を与える。これからの時代、食生活に大変マッチしたものであり、大ブレークしそうな予感がする。この冷凍切身魚シリーズのカラスガレイは魚料理の新たな次元を切り開く可能性を秘めた食材である。

◆製品概要

オカフーズの切身百選 カラスガレイ

北の冷たい海の底で育った、脂がのった白身魚です。とても軟らかい身質のため、年配の人から特に好まれている。食べやすく皮をむいてあるので、ソテーやムニエルなど、洋風調理に最適。また、唐揚げは一押しの味わい。

規格=60g(5切れ×15袋×2合)、70g(同)、80g(同)

●問い合わせ=(株)オカフーズ

(東京都中央区築地2─4─2、電話03・3543・9515)

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