メニュートレンド:長さ1mの迫力ホルモン 「炭火焼肉・焼酎酒場 肉屋 山本商店」
2005年、銀座にオープンした「肉屋 山本商店」は、テレビ番組でも何度も紹介されている注目の焼き肉店。コンセプトはずばり、“肉屋がやる焼肉店”。入口には切り分けられた牛肉がゴロゴロと並ぶショーケースがあり、「おいしい肉を食べさせてくれるだろう」という期待感を高めてくれる。
「肉屋 山本商店」において、お得なバリュー価格での提供や、希少部位をはじめとしたさまざまな部位の提供ができるのは、月に1度、芝浦の東京食肉市場でA3ランク以上の和牛を1頭買いしているため。
「定番商品しか注文をしたことがなかったけれども、何度か来店するうちに、さまざまな部位を召し上がることを楽しみにするお客さまも多いですね」と、料理長の門村武猛氏。接客スタッフによる商品説明はもちろんのこと、肉とホルモンを少量ずつの「お試しセット9点盛」(2480円)といった盛り合わせメニューも用意して、気軽に挑戦できるような働きかけをしているという。
一番人気の「壺漬け『M』ホルモン」(1700円)は、M=メートル、つまり、1mもの長い小腸を特製のたれを使って壺漬けにした商品。これを1本まるごと網にのせて焼くのだが、脂がみっちりとのっているため大きな炎が上がる。そのため、この商品に関してはスタッフが客席で焼き上げるのだが、その迫力のパフォーマンスがほかのお客の目を引き、“つられ注文”も多い。
さらにホールスタッフには「必ずお客さまの目線の届く位置で商品を運ぶ」ことを徹底させることで、ほかの客席から「今のは何?」といった問いかけが増えるような工夫も心掛けている。
「多くの外食体験をして目が肥えているお客さまに対して、いかに目を引くことができるか」が重要と門村氏。
例えば2~3人前のボリュームがあり、はさみでカットして取り分ける「豪快!大判一枚ハラミ」(2800円)のように、提供方法や食べ方、そしてネーミングで差別化をし、お客の興味を引く工夫が随所に見られる。
また、コース料理をなるべく大皿ではなく1人分ずつのポーションにしたり、「ヒアルロン酸入り 美肌胡麻だれ冷麺」(880円)や「ユッケ生春巻き」(880円)といったサイドメニューを充実させて、女性客にもアピール。
そうした努力の効果もあってか、男女比はほぼ同数、または女性客の方が多い日もあるといい、女性客から支持される焼き肉店として、銀座の街に定着しているようだ。
◆「炭火焼肉・焼酎酒場 肉屋 山本商店」
経営=(株)ダイヤモンドダイニング/店舗所在地=東京都中央区銀座8-9-4 銀座たあぶる館8階/開業=2005年9月/営業時間=午後5時~翌4時(LO3時)、土~午後11時(LO10時)/定休日=日祝/坪数・席数=45坪・75席/客単価=5000~6000円/店舗数=「肉屋 山本商店」ほか90店舗(2009年11月現在)
●愛用資材・食材:キユーピー「キユーピーヒアロジュレ」
女性客に人気の「ヒアルロン酸入り 美肌胡麻だれ冷麺」(880円)で使用しているのが、「キユーピーヒアロジュレ」。ヒアロジュレ1g当たり、1mgのヒアルロン酸が配合されている。
「クセがないので、スープの味付けに邪魔にならないのがいい。また、1~2回で使い切れる、ちょうどよいサイズで、保存にも便利なパックで使いやすい」と門村氏。
加熱するとすぐに溶け、冷えると固まる特徴から、デザートやドリンク、サラダや鍋など、さまざまな用途で使われ始めている。
▽500g×12袋