業務用加工食品ヒット賞 洋食部門:日本製粉「トッピングソース」
◆冷めても硬くならない
日本製粉は、小麦粉・プレミックス製品を中心としながら、その周辺分野にまで事業領域を広げて多彩な食材の開発と販売展開を行い、総合多角的食品企業を目指している。今回受賞した「トッピングソース」もそうした事業戦略の中から誕生した商品だ。
小麦粉製品に使用される関連調味料分野で液体ソースの開発に取り組む中でピザに注目し、ピザソースの開発に焦点を当てた。ちょうどその頃、ピザに欠かせないチーズの価格が高騰していた。また、チーズは焼いた後で冷めると硬くなることから、冷めても硬くならないチーズを求める声がユーザーにあった。こうしたことから日本製粉の研究所では、長年培ってきたホイップクリームなど乳化製品の技術を応用して、冷めても硬くならない常温流通可能なレトルトタイプのチーズソース(賞味期限12ヵ月間)の開発を進めた。
1年ほどの開発期間を経て、08年秋から「トッピングソース チーズ味」2kg、500gの2品を新発売した。当初はリテイルベーカリーのサンドイッチやピザ製品向けに紹介したが、500g品は絞り出しタイプで使い勝手がよい(線描きしても流れにくい)ことから、ベーカリーのみならず、外食のレストランやファストフード、さらに回転寿司、焼き肉店、たこ焼きのトッピングなどさまざまな用途へ徐々に広がっていった。東京・原宿のオムライス専門店のユーザーでは、「トッピングソース」を使ったオムライスが女性客中心にNo.1メニューとなっている。
「トッピングソース」シリーズの商品アイテムは、その後、「チェダーチーズ味」「トマト」を追加。さらに今年1月から「明太子チーズ味」「バジルチーズ味」の2品を新発売し、チーズタイプのラインアップを拡充した。バジルの香りとガーリックの風味を利かせたバジルチーズ味はサラダやパン粉焼き、フォンデュなどに、明太子チーズ味はマッシュポテトやたこ焼き、ピザなどと相性抜群。今後はチーズ以外の素材で新たなトッピングソースの商品開発も進めている。
「トッピングソース」シリーズの販売実績は、11年3月期で前年比140%近い伸びを示したが、今期は倍増を目標としている。
●規格=「トッピングソースチーズ味」2kg×5袋、同500g×10袋×2合。「同チェダーチーズ味」500g×10袋×2合。「同明太子チーズ味」「同バジルチーズ味」「同トマト」各300g×12袋×2合
◆たこやき 明太子チーズソース
作り方/(1)「丸たこ焼き」を電子レンジで加熱する。(2)「トッピングソース(明太子チーズ味)」をかける。(3)ソース、ネギをかける。
◆スモークチキンのベーグルサンド
作り方/(1)半分に切ったベーグルの片方に、グリーンリーフ、スモークチキン、水にさらした玉ネギのスライス、ゆで卵をのせる。(2)トッピングソース(バジルチーズ味)を絞る。
◆旬の食材で簡単チーズフォンデュ
作り方/(1)「トッピングソース(チーズ味)」200gと牛乳100gを耐熱容器に入れ、よく混ぜ合わせる。(2)(1)にラップをふんわりかけ、レンジで加熱する(目安=500w2分。フォンデュ用加熱台で加熱しても可)。(3)(2)にお好みの旬の食材を添える。
◆もちとじゃこのめんたい和風ピザ
作り方/(1)「トッピングソース(明太子チーズ味)」70gと牛乳10gを混ぜる。(2)「NRナポリピザクラスト」に(1)を塗る。(3)しゃぶしゃぶ用餅、ちりめんじゃこをのせ、「トッピングソース(チーズ味)(明太子チーズ味)」を絞る。(4)オーブンで焼成し、刻み海苔を散らす。