飲食トレンド:石皿 ニユートーキヨー本店独自メニュー
焼き肉店で石焼きビビンバが定番化するなか、他業種でも石鍋を活用した新メニュー開発が盛んだ。とはいえ、石鍋の形状から、メニュー開発は丼物主体に限られているのが現状。そんな中、東京・有楽町の「ニユートーキヨー本店」は、石鍋をヒントに「石皿」を独自開発。従来にないユニークな石焼きメニューを展開し大人気を得ている。
「出来立てのシズル感を演出し、最後まで熱々のおいしさを味わってもらいたい」(伊丹満店長)として昨年11月に導入した石焼きメニューは、ステーキ、焼きそば、ドライカレー、ドリアなど八種類。オーブンで熱した直径約二五㎝の石皿に料理をのせて提供する。石皿は新メニュー開発を前提に特注したものだ。
「鉄皿だと焦げてしまう料理も石皿だとじっくりと熱が通り、うまみが増す。保温効果も鉄皿の一〇分に比べて三〇分と抜群」とは篠崎芳明料理長。「セルフサービスの素材焼き料理や蒸し料理など、さまざまな料理に応用可能」と、石皿メニューのバラエティー化に期待を込めている。
人気は「石焼きドライカレー」(九〇〇円)と「石焼き焼きそば」(九〇〇円)。いずれも平日は五〇食、休日は七〇食ほど売れる。また、熱々の石皿を特注の吊り機具で運ぶユニークな提供法(2面写真)と、シズル感豊かな盛り付けが周囲の目を集め、いまや各テーブルかならず一品以上は石皿メニューをオーダーするという。
メニュー開発の可能性とパフォーマンス効果の高い石皿に注目だ。
◆「ニユートーキヨー本店」(東京都千代田区有楽町二‐二‐三、03・3572・3848)