菜食インド料理・ナタラジ、豊かなベジタリアン

1994.07.04 55号 3面

店長の都築正人さんは、ベジタリアン。「ベジタリアンの店といわれるところでも、ベースに肉を使っているところがある。食べてすぐわかる」という。

菜食インド料理店「ナタラジ」(東京都新宿区、03・3202・6987)は、「動物の殺生をしなくて良い、肉を食べなくても豊かな食生活がある」をポリシーに、五年前にオープン、数少ないベジタリアンカレーの店である。

食材の香辛料は専門問屋から、野菜は、富士山麓の自家農園や八百屋から調達しているが、有機野菜にこだわると、「季節により値段の変動が激しいのが悩みのタネ」。

「玉ネギで味がきまる」というカレーだが、ランチに五種類を八〇〇~九〇〇円で提供。人気の「ベジタブルカレー」は、メニューにより微妙に切り方が変わるという玉ネギを輪切りにし、炒めて焦がしマサラ(香辛料)、ナス、ニンジン、ポテト、カリフラワー、グリーンピースとトマトの分量でほどよい酸味を効かせた野菜のハーモニーカレーである。

そのほか「ダル・フライカレー」は、ダル豆をボイルし、ジーラ(香辛料)とガーリックをフライしたのをご飯にかけた日本のお茶漬風の味。「ナタラジカレー」は、角切り玉ネギをフライ後、調合したマサラ、トマト、揚げたグルテンを入れ煮込んだもの。ランチには、プーリー(揚げパン)、ライス、チャイ、アチャ(大根、ニンジンの香辛料漬け)がつく。

インド大使館に近い学生街、女性六対男性四で、六割は常連客、集客数平日二〇~三〇人、土・日四〇~五〇人、客単価一二〇〇~一五〇〇円。「店を改造し、釜を置きナンを焼き、荻窪店が軌道に乗れば、連携してメニュー数も増やしたい」。

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