喫茶特集 店の魅力・メニューの魅力 珈琲専門店「ルアン」

1993.11.01 39号 13面

「コーヒーで経営が成り立っている」と自信を持って語るのは宮沢正人マスター‐写真。東京・大森の地に珈琲亭「ルアン」をオープンしてこの道二五年。コーヒーだけ求めて自転車はもちろん、電車でやってくるファンも多いという。ゲーム喫茶の時代もあったが入れなかった。売るのはコーヒーだからである。景気に左右されず、現在までコーヒー専門店のスタイルを守ってこれた理由を「スペースが広いので、人数を確保できたから」という。二階建で五〇坪、八〇席ある。

しかし、開店した時から浄水器をとり付けたり、皿洗い器を一五年前から使用して人件費を省くなど、徹底してコーヒーによいことはとり入れ、機械ですむものは合理化するという努力を怠っていない。宮沢マスターのモットーは一に味は忠実に守った中にオリジナル、二にお客とのコミュニケーション、三は運営面の合理化。合理化という言葉が幾度となく出てくるが、いわゆる“ケチ”とは違う。ムダをしないということである。メニューではブレンドコーヒー、玉子、トースト、ジャムバターのモーニングセット四三〇円を1時まで行ってランチはない。これも種類は出すけどムダは出さない工夫の結果である。

売れ筋はルアンオリジナルのブレンドコーヒー三五〇円。一人前ずつ丁寧に入れてくれる。他ドリンク類二十数種、食パン使用のバリエーション十数種にケーキを揃える。客単価四八〇円。年輩の客が多いという。

▽住所‐東京都大田区大森北一‐三六‐二

▽TEL‐03・3761・6077

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