名古屋版 ロングラン商品あれこれ(2)泉万醸造「甘露溜」

1997.04.21 125号 18面

大正10年に味噌と醤油醸造業を始め、現在ではそれをベースに、加工調味料、レトルト食品の新開発、製造、販売まで広げている泉万醸造。同社には、中部地区ならではの長い歴史に基づいた品質確かな商品「甘露溜」がある。今回は、それを取り上げ、研究室室長の奥田繁孝氏にたずねた。

年間およそ二万リットルを生産、いつの時代も安定した売上げを納める「甘露溜」。全国でも生産は、愛知、三重、岐阜が中心だ。豆味噌からつくり、濃度は醤油の約二倍。色ツヤ良く臭みもない。したがって照り焼きや煮物に最適だ。昔ながらの製造方法で食品添加物を使わない。植物性の液体調味料として、安全性の高いうまみに優れたものといえよう。

日本料理に使うかくし味が定番だが、ニーズに応じた新しい料理の使い方も提案。主なメニューに、スペアリブのマーマレード煮がある。豚肉の臭みを消して和風タイプに。また、オーブンで焼いた時の焦げ臭が香ばしくさわやかさを加える役目を果たしている。

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