樽・生ビールのおいしい店舗「ビアレストラン・キングダム」

1996.08.05 106号 10面

東京の中心地丸の内に二〇年以上にわたって店を構えてきた「レストラン・キングダム」は、ビル(丸ビル)の改装ということで最近大手町ビルに移転、この6月26日から新規オープンしたばかりのお店だ。丸ビルと大手町ビルとは距離にすると一〇〇m内外の距離でしかないものの、町(丸の内と大手町)の性格が違うためか、客層もガラリと変わってくるようだ。特に、この大手町界隈は銀行関係と新聞社が集中しており、こういった関係の会社の人たちの利用が多くなった。「レストラン・キングダム」は、丸ビルにいた当時はパブレストランとして開業していたが、大手町への移転に伴い生ビールをメーンとしたビアレストランに変身、客数・売上げの向上に成功した店。生ビールシステムはサッポロビールの二〇〇リットルタンクシステムを導入、店の中のタンクシステムとともに、生ビールが大変においしいということで評判を呼んでいる。

飲み物はビール、カクテル、清酒、焼酎、ウイスキーなど各種揃っているが、主流はやはりビールで全体の売上げの三割五分(夜は四割以上)がビールで占められる。

ビールは小グラスが四〇〇円、中ジョッキで六〇〇円、大ジョッキが八〇〇円と値段も手ごろ。

現在中ジョッキ換算で一日約三〇〇杯(月~金)程度が出るという。昼間は小グラスが中心となるが、量的にも意外に出るとのことで、女性客にも生ビールを飲む人が増えているとのこと。

生ビールはサッポロビールの二〇〇リットルタンクシステムを採用した。現在二〇〇リットルタンクでほぼ一・五日分ということで、週では三~四本を使用している。

ビールはタンクシステムから注ぎ口までの中間部も冷水で冷やし、またジョッキ・グラスも専用冷蔵庫でキッチリ冷やして提供するため、本当に冷えた(たまに泡が凍るときがある)おいしい生ビールを提供している。

生ビール以外の売れ筋順位としては次がカクテルで、その次に冷酒という順になる。カクテルはベーシックな四種類のみとなっているが、価格が四五〇円と手ごろなこともあって良く出るようだ。また、冷酒は三〇〇ミリリットルボトルを九三〇円で提供している。

食事メニューはレストランということで、洋食を中心に和食・中華をまんべんなく提供しているが(人気メニュー別表)、人気メニューとしては意外にお刺身などの和風が根強いとのこと。定番メニューのほかに月替わりで「おすすめメニュー」を出している。

客単価は昼のランチタイムが八三〇円、夜のビアタイムが三二〇〇円から三三〇〇円となっている。

オープンしたばかりで宴会需要もボチボチ入って来ているが、それにしても客単価は高めとなっており、店のコンセプト作りが成功したと言えそう。

・オープン日=平成8年6月26日

・所在地=東京都千代田区大手町一‐六‐一大手町ビル地下二階

・営業時間=午前11時~午後10時

・店舗面積・席数=一九〇平方メートル、一一六席

・従業員=二〇人(パート・アルバイト含む)

・客単価=昼八三〇円、夜三二〇〇~三三〇〇円

・1日来店客数=平均三八〇人

・客層=サラリーマン・OL、女性客約四割

・売上高=目標月商二〇〇〇万円以上

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