夏だカレーだスパイスだ 東西で好みの差くっきり
そろそろ夏休みの計画で浮き足立つころ。夏といえば「夏ばて」「食欲減退」「夏やせ」と食欲不振にまつわる言葉が多くなる。そこで「スパイシーで食欲をそそる」「栄養バランスがよい」「発汗作用があるので、新陳代謝に良い」と夏の健康を支えてくれる優れものがカレー。特に昨今の健康ブームから「おいしくオシャレに健康を提案できるスパイス」が注目されており、スパイスの傑作「カレー」はますます洗練されているようだ。
カレーライスに使用した材料からも東西の地域差が鮮明となった(表1)。
「牛肉の大阪」は、カレーもやっぱり「ビーフ」が定番。他の地域に比べ、大阪では牛肉以外の材料はあまり使われていない。東京では「豚肉」が最も多かったが「ひき肉」もよく使われており、全体的な傾向として大阪よりもいろいろな具のカレーを食べていることがわかる。
傾向として「牛肉は西、豚肉は東」「真ん中の愛知は平均値」であるようだ。
調理の時に使用する調味料は「カレールウ」「コショウ」「ニンニク」「塩」「ローレル」「コンソメ」「牛乳」「バター」「醤油」「ウスターソース」など(表2)。
牛乳、バターは北海道、福岡での割合が高くなっている。また、福岡では調理時に「ショウガ」を入れている。
トッピングは「ラッキョウ」より「福神漬」がよく使われている(表3)。
地域別に見ると北海道では比較的福神漬が用いられ、福岡ではラッキョウ、福神漬とも同じ程度で使われている。
カレーと一緒に登場するメニューで多いのは「サラダ」七割、「ドリンク」九割でカレーライスにサラダ、飲み物は「セットメニュー」になっている(表4)。
外食のメニューは家庭での食の嗜好を反映させながら外食ならではの「驚き」を提供したいものである。
ハウス食品(株)が今年1月に出した主婦を対象にした調査「地域別カレーの食卓」(北海道、東京、愛知、大阪、福岡に住む20~50代の主婦833回答)によると、カレーの材料、スパイス、トッピングなどに東西の好みの違いが浮き彫りとなった。