うまいぞ!地の野菜(12)秋田県、まだまだ低い作付け面積

1999.01.04 169号 14面

秋田県は、東の岩手県境を縦走する奥羽山脈と西に平行して走る出羽山地の間に鷹巣、大館、花輪の諸盆地、県南に横手盆地を形成する。これら盆地をぬって米代川、雄物川、子吉川が流れ、下流に能代、秋田、本荘の海岸平野が開け、多くの都市を発展させている。

気候は日本海岸気候。年間の寒暖差が大きく、最高・最低気温の差は三〇度Cを超える。冬期間の積雪寒冷気象は農業振興に大きな制約条件となるが、夏期は梅雨が短く比較的冷涼なことから野菜、花きの高品質生産には好適な条件にある。

県土面積は全国六位の一一六万ヘクタール、その約一四%の一五万ヘクタールが耕地面積で、同七位。水田面積は同三位の約一三万ヘクタール、水稲作付面積も同じく三位の約一〇万ヘクタールと「あきたこまち」のふるさととしての特徴が出ているが、野菜作付面積は同二一位の約一一万ヘクタールと低い。

県人口は一二〇万〇五五二人で全国三五位。総農家数は同一七位の約八万七〇〇〇戸、農家人口は同じく一五位の約三五万人。

農業粗生産額は全国一九位の約二五九九億円。コメが一八〇二億円、野菜は二番目で二九九億円。労力不足などからバレイショ、白菜、大根などの重量野菜が減少し、水田利用の枝豆、スイカや、施設化の進んだホウレンソウ、地域特産野菜のアスパラガス、山ウド、機械化による省力化の進むキャベツなどが増加。

今後もこうした野菜の施設化により、品質向上と出荷期間の拡大を図り、作付け面積を増やす方向にある。

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