キリンプラザ大阪に日本初の映像システム「M-80」登場

酒類 キャンペーン 1997.05.14 8204号 10面

キリンビール(株)(東京都中央区、03・5540・3499)は、大阪ミナミに同社が運営する「キリンプラザ大阪」の正面入口上部に、3‐D映像システムの屋外広告媒体「M‐80」を設置し、4月29日から稼働させた。約八〇インチの大規模な立体映像装置としては日本初登場となる。

この3‐D映像装置「M‐80」は、米国ニューヨークのテクノロジー会社DMA社が開発した約八〇インチの大型立体映像システムで、「M‐80」には、DMA社の「HDVDテクノロジー」と呼ばれる技術を採用している。鏡やハーフミラーなどの複雑な組み合わせで、光を集めて焦点を合わせ、3‐Dメガネやバーチャル・リアリティ用のヘッドギアなどの特別な装置を使用せずに、伝えたい映像を空間に浮遊させることができる。「M‐80」の装置は、たくさんの人々が行き交う「キリンプラザ大阪」の正面入口の上部、地上約二・五mの高さに位置し、登場感あふれる音楽とともに、約一〇分間のプログラムで一時間に二回程度のペースで、空間に鮮明な立体映像を映し出す。

今回映し出された映像はキリンラガービールの缶やびんが約五倍の大きさ(三五〇ミリリットル缶の場合、高さ約六〇センチメートル)に拡大され、さまざまな動きのある映像を展開。また、ハイパーメディアクリエイターの高城剛氏制作による、地球のさまざまな生き物をテーマとしたイメージ映像をインパクトのある音響とともに楽しんでもらう。自然や宇宙を舞台に、小さなものでは細胞にはじまり、イルカや恐竜にいたるまで、大小の生き物のイメージを、楽しさとともにCGの立体映像で表現している。

この「M‐80」は、簡単にソフトが交換できるため、今後さまざまな情報発信への幅広い応用が期待される。今後は、立体映像の特徴を生かした“楽しく”“わかりやすい”映像を開発し、伝えていく予定。

さらに、音響システムは、劇場やDVDプレーヤーシステムと同様の六チャンネルサラウンドを採用し、三菱電機(株)のDIATONEスピーカーをフロントに三チャンネル、リアに二チャンネル設置し、さらに重厚な低音を再生するサブウエーハースピーカーを設置することで、立体映像をより臨場感あふれるものに引き立たせた。

海外では、ワシントンにあるスミソニアン協会の自然史博物館にある「hologlobe」と呼ばれる地球を型取った展示物に、このDMA社の立体映像システムが採用されているが、日本では今回が初の登場。

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