日本コカ、缶コーヒーに新ブランド 若者向け「ゾット」導入
日本コカ・コーラ(株)(東京都渋谷区、03・5466・8000)は、缶コーヒー「ジョージア」に次ぐ新ブランド「ZOTTO(ゾット)」を27日から導入、全国の一七ボトラーで順次、発売を開始していく。
同製品はメーンターゲットを二〇代ビジネスマンに絞り込み、同社の缶コーヒー「ジョージア」ブランドでは取り込めない若い層に浸透を図っていく。このため今春・夏は「ジョージア」「ZOTTO」と二本の柱で販促活動を行い、缶コーヒー市場において同社の大幅なシェアアップを狙っていく。
同社は「ジョージア」で缶コーヒー市場の約五割のシェアを占めているが、ビール系飲料各社が先鞭を付けた缶コーヒー市場でのブランド戦略で、特に手売り市場において「ジョージア」ブランドでの定番獲得は厳しい状況に直面していた。
また「ジョージア」ブランドは「ミルク、甘みの強い缶コーヒー」とのイメージが定着しており、低糖やブラックの缶コーヒーを求める多様化した消費者ニーズに対応していくことは困難になってきていた。
そのため新たなブランドとして「ZOTTO」の導入に踏み切ったもので、コーヒー感を強め、さらに甘さを押さえた製品設計となっているのが特徴。さらに売場で目立つようグリーンを基調にした缶に大きく、ZOTTOの文字をデザインしている。また新登場感を強くアピールするため広告展開も積極的に実施していく。
特に手売り市場で拡販を達成していく予定で、発売と同時に定番を獲得し、順調なスタートを切っている模様。
また「ジョージア」は昨年秋から実施している安田成美、飯島愛などを起用した広告展開や販促活動が成功し、秋以降尻上がりに販売数量を伸ばし、1~3月で前年比一五%増で推移している。さらに春・夏も継続して広告展開を実施、売上げ増を達成していく。
「ジョージア」は一九七五年から発売を開始し、今年で二〇年目を迎えている。毎年新製品をラインアップし、累計の販売数量は三四〇億缶で、これは地球の八周分に相当する。根強い人気に支えられロングセラーの大型製品となっている。
今回の新ブランド「ZOTTO」の導入で同社の缶コーヒーの販売量がさらに大きく飛躍していくことは間違いなさそうだ。