自由時間術:きっともっとステキな毎日 『漢方養生法』から

2004.02.10 103号 5面

病気ではないけれど具合が悪いところがある‐これは「体質」によることが多い。漢方で養生すれば、その「体質」を自分で徐々に変化させていくことができるという。オレンジページムックの新刊『漢方養生法』から、そのエッセンスを紹介しよう。

『漢方養生法』によると、「体質」とは「もともと人それぞれが生まれつき持っているものに、その後の食事や生活習慣が加わって作られるもので、年齢とともに変化していくもの」だそうだ。中国漢方は、そんな一人ひとりの体質の変化に対応するオーダーメード医療と考えられる。

ここでは女性のエイジングを「疲れ」「婦人科」「肌・髪」「体型」「心」の五つの分野に分類。そのスピードを緩やかにするためのヒントが具体的に上げられている。

例えば「老化が肌・髪に出る人」の心得は、(1)コラーゲンの多いものをとる(2)長風呂はしない(3)思い悩みはさっさと解決(4)夜12時前には寝る‐‐となっている。一方、「老化が心に出る人」の心得は(1)赤や紫のものを食べる(2)自己カウンセリングをする(3)若い人とコミュニケーションする(4)本当に好きなことを見つける‐‐とする。

漢方では「食事は身体の衰えを補うもの」だが、身体を温める「温性」のものと身体の熱を冷ます「涼性」のものとあるので、自分の体質に合わせて使い分ける。例えば精神を安定させる食材の中で、「平性」のゆり根は誰でも問題なくとれるが、「温性」のラッキョウは冷えやすい人、「涼性」のセロリはほてりやすい人に向く。同じようにホルモンバランスを整えるにも、黒豆(平性)・くるみ(温性)・カニ(涼性)を使い分けたい。

季節の薬膳料理や流行の中国茶も、すべてその人の体質に向くもの別に分類されている。自分の調子を上げる生活習慣に、活用したいテキストだ。

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