古代インカの贈り物、ビルカバンバの謎を追う
「インカ帝国」。一四世紀突如として勢力を拡大し、南米西海岸、現在のエクアドルからアルゼンチンまでの広い地域を席巻した帝国だ。政治や社会保障制度は高度に文明化され、そこには飢えや貧困はなかったとも語られている。基盤をなしたのは、計画的な食料生産のシステム化だ。
『百歳元気新聞』編集部ではこのたび、ペルー在住のアンデス料理研究家・松尾知彦氏の案内を経て、スペイン軍に追われたインカ兵が逃げのびていった秘密のインカ道を歩く機会を得た。このエリアは、世界の三大長寿地域として知られるエクアドルの「ビルカバンバ」と同じ名前で呼ばれている。その不思議さをペルーの密林に追った。