冷房病 夏野菜は冷え性の敵? 冷房時代に新しい知恵を、読んで!本紙の新提案

1996.08.10 11号 2面

「なす」「スイカ」「カニ」。しりとりをしながらあげてみた。これらは夏が旬の食べ物である。他にもキュウリ、トマト、うり、うになども、今が最もおいしい時期を迎えている。

これまで「百歳元気新聞」は旬の物が最もおいしく栄養価も高いため、ぜひとも食べることをオススメしてきた。しかし夏については少し事情が違うのだ。

食べ物は素材で見たとき、身体を冷やす食べ物(涼・寒)と温める食べ物(温・熱)とに分けられる。それを旬の食べ物と照らし合わせると夏の旬の物が身体を冷やし、冬の旬の物が身体を温める食べ物という構図になっている。実にうまく出来ているのだ。

むかしは自然に素直に従った食生活こそが、人間の身体を健康な状態に保つための知恵であった。

冷房がなかった時代では夏の火照った身体をさますために冷やしたスイカやうりを食べる。これが正解だった。

ところがいまやクーラーの登場で環境は激変。食べ物の特性をさらに良く知り上手に食べていく知恵が必要だ。(次ページの表参考)

しかし一方で、旬の食べ物はそれが最も栄養価の高い時期でもある。冷房病や冷え性が気になるからといって、身体を冷やす夏の旬の物を一切食べないよう避ける必要はない。身体を冷やす食べ物でも調理法次第で身体を温める食べ物に変えることもできる。

方法としては生のまま食べず加熱し温かく調理したり、とうがらしやしょうがなど身体を温める香辛料を使って調理するなどがあげられる。

これなら身体を冷やさず旬のおいしさと高い栄養価はバッチリいただくことができる。

“旬”にこだわらず、身体を温める“冬の素材”を積極的に摂る。一方で旬の“夏の素材”は温がとれるよう加工してから口にする。これが本紙が提案する盛夏の新食卓術だ。

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら