ザ・ニッポン地方発 北海道・富良野、スイカはしゃりっけ
北海道・富良野近辺の夏と言えばラベンダー。一面紫に霞んでいるラベンダー畑のポスターにつられて富良野を訪れた。花を求めての旅では期待を裏切られることが多いが、この時は十分以上に花の色と香りを堪能することが出来た。
梅雨がない7月の北海道の安定した気候の中、雄大な十勝連山を眺めるなだらかな起伏に富んだ富良野でラベンダーを始めとして、ポピー、ビール麦、矢車草、かすみ草等々の色の組合わせの妙をカメラに収めての帰途、何気なく目をやった畑に何か真っ黒い玉がゴロゴロしているのに気がついた。
好奇心に誘われて近くによって見ると、ダークグリーンの地に、限りなく黒に近い特有の縦稿が、それが西瓜であることを主張している。
作業中の主婦の話では、この辺りではポピュラーな西瓜で、名前は“へそ西瓜”と言う。糖度が一二度以上で甘さではひけをとらないとのこと。さらに普通の西瓜に較べて“しゃりっけ”があるという。“しゃりっけ”とは、「まあ、歯ごたえとでも言うのかしら」とのことであったが、後で実際に食べてみて納得した。
名前の“へそ西瓜”の由来は富良野市が北海道のちょうど中心、つまり“へそ”。そこで生産されるから“へそ西瓜”とまことに分かりやすい。
7月末にはその名も“へそ祭り”がある。駅にほど近い通りでは、人がおなかに顔を描いて踊るなどの行事があり大にぎわいだった。
●スイカのシャーベット
◇材料=スイカ3カップ半、レモン汁1個分、シロップ=水100cc、砂糖50cc
◇作り方=(1)水と砂糖を鍋を入れ火にかけ、砂糖をとかして、シロップを作る(2)スイカは皮と種をとりミキサーにかける。700ccをボールに入れ、2~3時間冷凍する(3)レモンは絞っておく(4)(2)をだしレモン汁とシロップをよく混ぜ再び冷凍する(4)2~3回かき混ぜては冷凍してキメをこまかくする。冷した器に盛りミントの葉を飾る。
●スイカのゼリー
◇材料=スイカ800g、寒天2分の1本、はちみつ大2~3杯、レモン汁大2杯
◇作り方=(1)スイカは皮と種をとり200gは1センチメートルの角切りにする。残りはミキサーにかけスイカ水400ccにする(2)寒天はちぎって水につけやわらかくする(3)鍋にスイカ水と寒天を入れ、火にかけて寒天をとかし火をとめてからレモン汁を加える(4)器にスイカの切ったのを入れ、(3)を流し入れ冷やす。(5)食べる時にはちみつをのせる。