漢方薬、副作用で死者 安全神話崩れる

1996.04.10 7号 9面

一般によく知られる漢方薬「小柴胡湯」の副作用の疑いで八八人が間質性肺炎を起こし、うち一〇人が死亡していたことが、厚生省の報告により明らかになった。薬局などで風邪薬として売られる一般用からは副作用報告はないというが、漢方薬の安全神話が崩れたとして注目されている。

同薬はインターフェロンとの併用による副作用で死者が相次いだことから、九四年1月からはインターフェロンα類との併用が禁忌とされたが、その後併用ではないケースでも副作用報告が続いたため、同省で改めて「緊急安全性情報」を流したもの。江戸時代から使われた有名な漢方薬であり、慢性肝炎へも効果が大きいため、医者が安易に使用する傾向があった。

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