メニュートレンド:この親子、ただ者じゃない! ふわふわ卵の生親子丼

2017.12.04 466号 02面
ふわふわ卵の生親子丼690円(税抜き)黄身を突き崩し、よくかき混ぜてから食べるのがお薦め

ふわふわ卵の生親子丼690円(税抜き)黄身を突き崩し、よくかき混ぜてから食べるのがお薦め

 おなじみの牛の焼肉でもなければ、串に刺した焼き鳥でもない。テーブル上のロースターで鶏肉を焼いていただくというコンセプトが新しい、東京・恵比寿の「焼肉鳥gg」。そのコンセプト以上に尖っているメニューが、「ふわふわ卵の生親子丼」だ。丼に盛られた親子の子どもがただ者じゃない。ふわふわメレンゲと生卵の黄身という、異色の子どもなのである。

 ●「親子丼」と「卵がけご飯」のいいトコ取り ふわふわメレンゲの名物丼

 「焼肉鳥gg」で大ブレークしている名物メニューが、「ふわふわ卵の生親子丼」。甘辛く煮た鶏肉に奥久滋の生卵のメレンゲと黄身をこんもり盛るという、個性的な親子丼なのだ。鶏肉も通常の親子丼とは味付けを少し変え、薫香を利かせた焼き鳥用の香ばしいたれを使用。ふんわりとしたメレンゲと混ぜて食べることから、濃いめのつゆだくで仕上げている。

 その見た目は、とにかくユーモラスでインパクト抜群だ。席に運ぶと、スマホでパシャパシャ撮影はお約束。「『SNSへのアップが済んだら、後は目いっぱいかき混ぜて召し上がってくださいね』というのが決まり文句(笑)」と、総料理長の竹田大介氏は言う。

 味わいは、甘辛香ばしい鶏肉と玉ネギに黄身のコクの組み合わせが絶妙で、ふわふわとしたメレンゲの口当たりが独特の快感だ。「卵がけご飯、親子丼、焼き鳥の良さをすべて合体させた一品」(竹田氏)というわけだが、生の黄身を使用している分、濃厚なコクがあり、「通常の卵とじの親子丼よりこちらの方がおいしい!」といった声も多いようだ。

 同メニューは、テレビで取り上げられたのを機に評判を呼び、今では来店客の約8割がオーダーする。その独創性が大いにウケているのだが、そもそも同店の「鶏肉の焼肉店」というコンセプト自体もユニークだ。竹田氏によると、「焼肉に行こう、という時に、『今日は牛と鶏のどっちにしようか?』と選べたらいいよね、との発想から生まれた」とか。鶏肉の焼肉は牛肉よりヘルシーで胃に重くなく、パクパクと食べられる親しみやすさが魅力。女性やシニア層に特に人気が高いという。

 焼いた鶏肉というと、ビールの大親友・焼き鳥が不動のメニューとして定着しているが、「焼き鳥をアツアツの状態で食べている人って、実は意外と少ないでしょう。ビールを飲んで少し置いておくと、すぐに冷めてしまいますし。でも、焼きたての方が断然おいしい。アツアツで焼き鳥を食べられるのが、『焼肉鳥』の一番の魅力ですね」と、竹田氏は胸を張る。

 ●店舗情報

 「焼肉鳥gg(ジジ)」 所在地=東京都渋谷区恵比寿南1-2-10 エビスユニオンビル105/開業=2016年5月/坪数・席数=14坪・24席/営業時間=17時~翌1時(日・祝17時~23時。不定休/平均客単価=4300円/1日平均集客数=35~40人

 ●愛用資材・食材

 「マルドン シーソルト」 鈴商(東京都新宿区)

 イギリスの海水で作った美しい塩の結晶

 焼肉鳥を食べる際、「食べ始めは、塩とコショウだけで全国から仕入れた地鶏、銘柄鶏をじっくり味わってほしい」と、竹田料理長。そのおいしさの決め手になるのが、この塩だ。「まろやかなうま味があり、肉に使うと味ののりが抜群」と、同店のオーナーがほれ込んだ商品とか。海水のみを原料にし、サクサクとした食感の結晶が特徴で、同店ではこの結晶をくだいて使用している。

 規格=250g

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